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健康寿命と『老後就農』【消費者の目・花ちゃん】2023年1月7日

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2019年における日本人の健康寿命は、男性72.68歳、女性75.38歳です。平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳ですので、健康寿命とはそれぞれ約9年、約12年の差があります。来年4月で61歳になる私が日常生活において健康上の理由で制限なく活動できるのは、あと11年ということになります。2001年に比べると2019年の健康寿命は3歳ほど延びており、その傾向は今後もしばらく続くと思います。

20年ほど前、健康保険組合の委員をやっていましたが、当時から医療費の増加による財政の悪化が問題の一つで、多くの健康保険組合は病気にならないための施策に予算を割り当てるようになっていました。例えば、私が加入していた健康保険組合では、40歳以上になると特定保健指導の対象となり、人間ドックでメタボの傾向がみられると、特定健康保険指導の対象となります。

私自身も何度かこの指導を受けたことがあります。保健師さんや管理栄養士さんと面談し、あと3か月で体重を3kg減らしましょうという具合に目標を設定します。そして、運動、食事などに関する行動計画を作成するのです。月に1回程度面談し、「もう少し頑張りましょう」と励ましてくれますが、その費用をダイエットに成功した人に配る方がやる気になるのにと思ったのは私だけでしょうか。

平均寿命の延びに伴い、人生は「80年時代」から「100年時代」へと移行しつつあると言われています。老後資金を年金だけで賄うことは不可能でしょう。健康寿命を延ばしつつ元気に働ける期間すなわち職業寿命を延ばすことが重要です。農業は職業寿命が長い半面、投資や技術が必要で、参入ハードルが高い業種です。これが改善されれば、定年後の再就職先としての選択肢が広がると思います。

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