台湾をウクライナ化する陰謀【森島 賢・正義派の農政論】2023年1月23日
台湾がウクライナ化する危機にある。
ウクライナ化とは、ウクライナで米国が行ったように、ウクライナに武器を与えて、米国の代理戦争を行わせることである。
いま米国は、台湾に世界の各国を巻き込んだ対中国の大戦争を行わせようとしている。事態は米国の利害だけで動き、台湾の利害は無視される。台湾は、ただ場所を利用されるだけではない。犠牲にされる。
日本の政治は、何ができるか。
日本は、米国にとってどうか。アジアで最も信頼できる国である。
日本は中国にとってどうか。人民どうしは友人だが、軍国主義者は敵だ、と心ある中国の政治家は言っている。
だから、日本はその気になれば、両国の間に立って、調停役になれる最適任の国である。だが、その気は全くない。
それどころか、「中国の対外的な姿勢や軍事動向等は・・・これまでにない最大の戦略的な挑戦(2022.12,16安保3文書)」といっている。
そうして日本は、米国側の最前線に立ち、中国を仮想敵国にして、軍備を拡大しようとしている。
だが、この日米の陰謀は失敗するだろう。
上の図は、中米間の貿易額を過去40年間について見たものである。その金額は、1990年ころから急速に増えている。その後、コロナの混乱で、一時停滞したが、一昨年12月には過去最大を記録した。
ここで指摘したいことは、その後の推移である。昨年2月に始まったウクライナ紛争から、いまは1年も経とうとしているが、貿易額が減っていない。
◇
中国は、米国が主導しNATO諸国が国連で提案したウクライナ紛争にかかわる国連のロシア非難決議に賛成しなかった。ロシア制裁にも加わっていない。
米国は、米国に盾突く中国を仮想敵国にしたいのだろう。中国との貿易関係を断ち切って、中国経済の締め付けを行い、政権を揺さぶりたいのだろう。だが、いまの米国にその力はない。その経済力はない。
宿敵の中国に、恥を忍んで依存せざるをえないのである。そこまで米国は没落している。米国のかつての栄光は、いまや地に堕ちた。
◇
ここで思い出すのは、100年ほど前に日本が受けたABCD包囲網という経済制裁である。日本のアジア侵略にたいして、米国と英国と中国とオランダの4か国が行った経済封鎖である。その結果、日本は耐え切れずに戦争を始めた。
いま米国は、中国を敵国にして、中国の力を削ぎたいのだろう。そのために持ち出したのが台湾である。台湾を中国から離反させ、軍事力で援助して独立させたい、と考えている。だがしかし、米国にその力はない。
◇
そこで考えついたのが、台湾のウクライナ化である。台湾に代理戦争をさせることである。
そして、日本にその役割りの多くを負わせることである。岸田文雄首相は、この陰謀にのって軍拡路線に走り出そうとしている。
国民は一丸になって、米国と首相のこの陰謀を粉砕しなければ、悔いを千載に残すことになる。粉砕は充分に可能である。
(2023.01.23)
(前回 食糧安保の制度化を)
(前々回 中国非難が続く)
(「正義派の農政論」に対するご意見・ご感想をお寄せください。コチラのお問い合わせフォームより、お願いいたします。)
重要な記事
最新の記事
-
一括入札で単価抑える 学校給食への有機野菜導入で 一部報道が波紋2025年3月5日
-
ハウスキンカン出荷本格化 JA熊本うき2025年3月5日
-
JAタウン「ローズポークおいしさまるごとキャンペーン」21日まで開催中2025年3月5日
-
医療研究に役立つ免疫不全ブタを小型化 広範な研究利用に期待 農研機構2025年3月5日
-
北海道十勝産ポップコーン TOHOシネマズ日本橋・六本木ヒルズで限定販売2025年3月5日
-
学生ビジネスプランコンテスト「JUMPVol.4」受賞チーム決定 AgVenture Lab2025年3月5日
-
「令和7年岩手県大船渡市における大規模火災」農業経営収入保険の支払い期限を延長 NOSAI全国連2025年3月5日
-
常陸那珂事業所 新倉庫に着工 東洋埠頭2025年3月5日
-
直進アシスト機能搭載 乗用全自動野菜移植機「PW200Rシリーズ」発売 ヤンマーアグリ2025年3月5日
-
鳥インフル 米インディアナ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年3月5日
-
窒素に頼らず肥料コストを削減 青森県でセミナー開催 農機具王2025年3月5日
-
大阪で食を支える先進企業が集結「あぐりナビ就活FES.」新卒・中途同時開催2025年3月5日
-
子育て、農業、福祉など35団体へ2000万円を助成 パルシステムグループ2025年3月5日
-
高温ストレス下で植物の発芽を調節 タンパク質の活性化機構を解明 明治大2025年3月5日
-
ミルクチョコ柿の種やアーモンドなど5種「亀田の柿の種 トレイルミックス」発売2025年3月5日
-
パルシステム公式X開設5周年記念プレゼントキャンペーン 17日まで実施2025年3月5日
-
タキイ種苗「2025年度 家庭菜園に関する調査」経験年数に関わらず人気は「トマト」2025年3月5日
-
3月は「蚕糸月間」3月14日を「蚕糸の日」に制定 大日本蚕糸会2025年3月5日
-
「農業者のための農協」貫く(1)JAみっかび組合長 井口義朗氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年3月4日
-
「農業者のための農協」貫く(2)JAみっかび組合長 井口義朗氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年3月4日