増加する包装廃棄物に対処 新しいEU規則を採決 欧州議会【イタリア通信】2024年5月25日
この規則の目標は、包装材削減を2030年までに5%、2035年までに10%、2040年までに15%、特にプラスチック製の包装廃棄物を削減することをEU諸国に義務付けられた。
道路に置かれた大型のゴミ容器 色で仕分けされている
規則の内容
「新鮮な未加工の果物や野菜、バーやレストランで消費される食品や飲料1 回分の包装(調味料、ソース、コーヒー クリーマー、砂糖など)、ホテルで使用される小型の使い捨て化粧品など、そして15ミクロン未満の超軽量素材で作られたビニール袋など、特定の種類の使い捨てプラスチック包装は、2030年1月1日から禁止となった。
梱包材の再利用と回収システムの向上、廃棄物のリサイクル
消費者向けに再利用と詰め替えを促進する具体的な目標は、アルコール飲料およびノンアルコール飲料(牛乳、フレーバーを含むワイン、スピリッツを除く)の包装、複数の包装、および販売および輸送用の包装の再利用に関して、2030年までに達成。 特定の条件の下で、加盟国にはこれらの要件から 5 年間の除外を認めることができる。 飲料や持ち帰り食品の最終流通業者は、消費者持参の容器を使用することを可能にし、2030年までに製品の10%を再利用可能な包装形式で提供する。
リサイクル可能な包装、廃棄物の収集およびリサイクルシステムの改善
新しい規則では、すべての梱包材(軽量木材、コルク、繊維、ゴム、セラミック、磁器、ワックスを除く)は、厳格な基準に基づいたリサイクルが可能でなければならない。 この措置には、プラスチック包装の最小リサイクル含有量目標と、包装廃棄物の最小リサイクル重量目標も含まれている。
2029 年までに、最大 3 リットルの使い捨ての金属製およびプラスチック製の飲料容器の 90% を、デポジットおよび返却システム、または回収目標の達成を可能にするその他の方法を通じて回収しなければならない。」
包装は2018年には、EU内で3,550億ユーロ(約6兆円)のコストが掛かっており、増え続ける廃棄物の発生源です。その総量は2009年の6,600万トンから2021年には8,400万トンに増加した。2021年、欧州国民は一人当たり188.7kgの包装廃棄物を排出した。この数字は、新たな対策がなければ、2030年には209kgに達すると予想されている。
ヨーロッパ議会で承認された規則は、参加国の首相、大統領で構成されるEU委員会の承認を得て発効する。
ガラス用ゴミ箱 緑色
イタリアはリサイクルが70%と第2位のドイツを10%以上引き離し、ヨーロッパではトップだが、今回のEU規則が求める、同じビンや入れ物を何度も使う『再利用』はほぼ行われていない。
私が住むローマでは大分以前から肥料にする生ごみ、リサイクルする紙、金属とプラスチック、ガラス、そして廃棄するゴミ、を別々に集めている。
この他まだ使える衣料品を入れる設備が数多く設置され、集めたものはNPOを通して難民や貧困者に配られる。
それぞれのものを入れるゴミ箱は、黄色が金属とプラスチック、ブルーが紙類、グレーがリサイクルできないゴミ、肥料にする生ごみは食べかけのリンゴが描かれた茶色、そして衣料品は黄色とわかりやすく分けられている。
筆者が住んでいるコンドミニアムの容器 やはり蓋の色で区別されている
ごみ箱には住む人のみが捨てられるコンドミニアム用の小型のものと、通る人が誰でも投げ込める大型のものがある。しかしどちらも日時の制限はなく、自分の都合に合わせていつでも捨てることが出来る。
時には収集が間に合わず、ごみ箱のまわりにゴミ袋の山が出来てローマ市が非難の的となったり、ゴミ箱の外に捨てられたごみをイノシシの家族が食べている写真がネットにあげられて話題になることも。
住民からは様々な声が上がるが、ごみを何時でも捨てられるのは便利だ。
重要な記事
最新の記事
-
飼料用米多収日本一 山口県のあぐりてらす阿知須 10a当たり863kg2025年3月3日
-
【特殊報】ナシ胴枯細菌病 県内で初めて発生を確認 島根県2025年3月3日
-
政府備蓄米売り渡し 入札 3月10日に実施 農水省2025年3月3日
-
新潟県の25年産米概算金「コシ2.3万円」 早期提示に歓迎の声 集荷競争、今年も激化か2025年3月3日
-
米の集荷数量 前年比23万t減に拡大 農水省2025年3月3日
-
米価高騰問題への視座【森島 賢・正義派の農政論】2025年3月3日
-
【次期家畜改良目標】低コスト、スマート農業重視 酪農は長命連産、肉牛は短期肥育2025年3月3日
-
【改正畜安法の現状と課題】需給対策拡大が焦点 問われる「国主導」2025年3月3日
-
あなたたちは強い〝武器〟を持っている JA全国青年大会での「青年の主張」「青年組織活動実績発表」講評 審査委員長・小松泰信さん2025年3月3日
-
JA農業経営コンサルタント 15人を認証 全中2025年3月3日
-
【人事異動】農林中央金庫(4月1日付)2025年3月3日
-
農業用バイオスティミュラント「エンビタ」とは 水稲育苗期にも効果 北興化学工業2025年3月3日
-
アミューズメント施設運営「ティスコ」株式を譲受 農林中金キャピタル2025年3月3日
-
「2025ローズポークおいしさまるごとキャンペーン」でプレゼント 茨城県銘柄豚振興会2025年3月3日
-
福岡ソフトバンクホークスとのオフィシャルスポンサー契約更新 デンカ2025年3月3日
-
ファーマーズ&キッズフェスタ2025 好天で多数の参加者 井関農機は農業機械体験2025年3月3日
-
【今川直人・農協の核心】産地化で役割が高まる農協の野菜取り扱い2025年3月3日
-
野菜がたっぷり食べられるカレー味「ケンミンカレー焼ビーフン」新発売2025年3月3日
-
第164回勉強会『海外市場での植物工場・施設園芸の展開』開催 植物工場研究会2025年3月3日
-
春の山梨の食材の魅力を伝えるマルシェ 5日から国分寺マルイで開催 雨風太陽2025年3月3日