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シンとんぼ(102) -みどりの食料システム戦略対応 現場はどう動くべきか(12)-2024年7月13日

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 シンとんぼは令和3512日に公表された「みどりの食料システム戦略」をきっかけに始まり、みどり戦略の大義である「安全な食糧を安定的に確保する」を実現するために、現場は何をすべきなのかを、同戦略のKPIとその有効性や今後の農業に与える影響などをひととおり検証しながら考察を加えてきた。そして行きついたシンとんぼなりの結論が、現在ある技術を正しく活用すれば、新たな技術開発やイノベーションを待たずとも、みどり戦略の大義は達成可能だろうということだった。そこで、みどり戦略対応のために農業現場はどう動くべきなのかの持論を展開しており、現在は有機農業の取組面積拡大をテーマに、有機農業拡大に関するKPIを実現するための「次世代有機農業に関する技術」のうち、今回は、2040~2050年までに確立するとしている技術の1つである「⑧先端的な物理的手法や生物学的手法を駆使した害虫防除技術」を検証してみる。

 みどり戦略での新技術紹介資料によると、先進的な物理的手法とは「青色半導体レーザー光」を利用した技術で小型レーザー照射装置によるピンポイント照射による害虫退治、レーザー光散乱ファイバーによる殺虫、生物学的手法とは「共生生物を利用した害虫防除技術」を紹介している。

 まず、青色半導体レーザー光の利用である。この技術は、青色光に殺虫効果があることを利用しての技術であり、その殺虫メカニズムは、昆虫表皮を透過できる特定の波長の光(この場合青色)が害虫の体内に吸収されると光感受性物質が励起され、それが活性酸素を生成し、害虫のDNAを損傷して細胞の損傷につながり死に至ると推定されている。この効果は、トマトハモグリバエなどのハエ目やミカンキイロアザミウマなどのアザミウマ目、ハムシ類のコウチュウ目、ハスモンヨトウなどのチョウ目などに効果があることが確認されているようだ。あとは、どうやって害虫に青色光を照射するかであるが、①AI連動で害虫の行動を予測してピンポイントで青色光をレーザー照射する方法、②レーザー光を散乱させて満遍なく害虫に照射する方法の2つが考えられているとのことだ。なんとなく理屈はわかるが、害虫にレーザー光を届かせるには作物体の表面にいる必要があり、作物の影に隠れている害虫には効果を示しにくいのではないだろうか? コナジラミは葉裏にいることが多いし、アザミウマなどは花の奥にいるなど作物の影にいることが多いので、真っ直ぐに進行するレーザー光を害虫の体にどれだけ届かせることが可能なのだろうか? また、カメラアイに隠れている微小害虫を発見できる機能が付加できるのか疑問である。それに、そもそも青色光は植物に吸収されて光合成に使用されるので、作物に満遍なく照射しても作物体の中に隠れている害虫に効果を示すことは難しいように思う。

 でも技術としては面白いので、まずは、圃場の外に青色レーザー光の装置を配置しておいて昼夜を問わずに作物に近づく飛来性の害虫を作物に到達する前にやっつけることを主目的にした方が分かりやすくて効果もありそうなのでいいと思うのだがいかがだろうか?

(つづく)

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