人事2024 左バナー 
JA全農人事情報
左カラム_病害虫情報2021
新聞購読申込 230901
左カラム_コラム_正義派の農政論_pc
左カラム_コラム_米マーケット情報_pc
左カラム_コラム_地方の眼力_pc
左カラム_コラム_食料・農業問題 本質と裏側
左カラム_コラム_昔の農村・今の世の中_pc
左カラム_コラム_花づくり_pc
左カラム_コラム_グローバルとローカル_pc
左カラム_コラム_TPPから見える風景_pc
左カラム_コラム_ムラの角から_pc
ヘッダー:FMC221007SP
240901 井関PC
240901 井関SP

カニを食べよう【イタリア通信】2024年9月18日

一覧へ

アオガニ3.jpgイタリアでは今、アオガニ(アメリカワタリガニ)が大量に発生して大問題になっています。

本来ならアメリカの大西洋岸に生息するアオガニが、船舶のパラスト水などを通じて地中海に移住してきました。

しかしこれまではあまり問題化していませんでしたが、2015にイタリアの海で存在が確認され、 2022 年には増加が目立ち、2023 年に急激に増え、アサリやムール貝などの生産に多大な被害を与えました。

原因は、海水温の上昇によりアオガニにとって最適な生息環境が形成され、定着して繁殖したためです。

そしてアオガニは貝類など好んで食するために、損害は1億ユーロ(約160億円)に達し、国は特別コミッショナーを任命して対策に当たっています。

被害は特にヴェネチアを州都とするヴェネト州とエミリア・ロマニャ州のアドリア海岸に多く、アサリの生産量の80%がアオガニの餌食になったそうです。

対策として貝類の養殖場に保護の網を設置しましたが、アオガニが小型化したために、網の目をくぐってしまい役に立たなくなってしまいました。

アオガニはアサリやムール貝だけでなく、ザルガイ、その他の甲殻類、小魚にも大打撃を与えています。

アオガニ2.jpg

COLDIRETTO(農業協同組合)の漁業部門は「2023年の春から現在まで、ヴェネト州とエミリア・ロマニャ州の両方でアサリの生産は事実上ストップしており、アオガニは海底の砂から貝を引き抜き貝殻を粉砕するので名産のアサリやムール貝の養殖場が壊滅的な被害を受けている。 さらにカニが繁殖段階で小型化したために現在の網が役に立たなくなり、事業者はアサリなどを保護するのに適した網目ネットを備えた新しい設備への高額な投資を余儀なくされている。」と発表しました。

現在養殖場を網を張って守るほか、アオガニを捕獲して処理していますが、コストが掛かり大変。そこでイタリア人がアオガニを食べてくれれば問題の解決の一助となるとし、色々な料理法を考えています。

アオガニ1.jpg

イタリア人はボンゴレのスパゲッティや魚介類のパススタなどが大好き。しかし地中海にはあまりカニはいないので、ほとんどの人が食べたことがないだけでなく、見たことも無い。日本ならば、海岸で小さなカニを見かけることがよくあるが、イタリアの海岸でカニを見るのはまれです。

私は一度だけヴェネチアで、土地でとれたカニの料理を食べたことがありますが、例外中の例外、長年イタリアに住む私も魚料理のレストランで、カニ料理が載ったメニューを見たことがありません。

しかし地方によってはスパゲッティのソースに使ったり、カニのリソットやスープが食べられます。

イタリア料理は非常に地域的なものであり、料理や食材は地域によって違います。たとえば、リグーリア州、カンパニア州、シチリア島、プーリア州では魚介類はとても一般的ですが、カニはそれほど普及していません。

またイタリアの多くの地域では、カニは地元の漁獲物ではないため、日常の料理に使用されませんでした。このため、伝統的なイタリア料理にカニはほとんど使われません。

その上 カニを調理するには殻をむくなどチョットした技術が必要で、他の魚介類に比べて面倒です。

イタリア人はシンプルで健康的な味を好む傾向があり、カニの味は甘くて繊細ですが、他の魚介類ほど誰にでも好まれる味とは言えません。

それにイタリア人は食べ物については保守的。最近は日本料理が流行っていますが、「ママの料理が最高」という人が多く、調理に面倒なカニは家庭料理に向かず食べたことがなかったと思います。

ブームの日本料理のメニューに入れば食べる人が増えるかもしれません。

イタリアのボンゴレを救うために、日本の料理法や食べ方をを教えてあげるのはどうでしょうか。

重要な記事

ヤンマーSP

最新の記事

クミアイ化学右カラムSP

みどり戦略

Z-GIS 右正方形2 SP 230630

注目のテーマ

注目のテーマ

JA共済連:SP

JA人事

JAバンク:SP

注目のタグ

topへ戻る