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高値での取引が続く6年産米【熊野孝文・米マーケット情報】2024年10月1日

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全国米穀工業協同組合(略称 全米工)は9月26日、千代田区の中労委ホールで東日本ブロック会議を開催した後、席上取引会を開催した。取引会では千葉ふさこがねが2万4700円(税別、着)、茨城あきたこまち2万5900円(置場)で成約したほか、中米が1万9300円から2万1500円と言う高値で買われた。2日前に開催された千葉穀類の新米取引会でも千葉ふさこがねが置場条件で2万5000円、コシヒカリは2万6300円から2万6500円で成約しており、高値での取引が続いている。

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全米工では取引会が開催される前に情報交換会が開催され、冒頭、理事長より以下のような情勢報告があった。

「新米が8月に出回るようになってからも令和のコメ騒動と題してメディアがコメの話をトップで取り上げた。民間在庫が20万㌧少なくなり、5年産米の検査も昨年産に比べ8万㌧少ない。それに歩留まり低下が2%減って、トータルでは20万tぐらい少なくなった。8月に入って地震、南海トラフ注意報に続き、台風10号の迷走もあって流通が滞り、穴が開いたような格好になり、量販店の売り棚にコメがなくなった。市場原理が働き新米の価格が急騰した。24日に開催された千葉穀の取引会でもコシヒカリで2万6300円から2万6500円、3類でも2万5000円で一向に値下がりする気配がない。時間が経てば落ち着くのかと思ったが、北陸、東北、北海道と収穫が進んでも価格高騰が収まらない。全農系統も集荷に苦戦しているようだ。SBSの入札も行われたが価格が高騰した。政府備蓄米の1万㌧の入札も行われたが、欲しい価格では落札できず困ったものだ。端境期対策では2万t不足と農水省に伝えている。加工業界はMA米にシフトしており、昨年より買い受けが7万㌧も増えている。特米は主食用に引っ張られて価格が上がっているが、非常にリスキーだ。」

この後、ズームでの参加者も含め全国各地の組合員から新米の収穫状況や品位、価格情報について情報提供がなされた。各地の丈夫概要は以下の通り。

北海道=くず米の発生量は農協のデータでは昨年2%だったが、今年は4%でこれが平年並み。昨年が少な過ぎた。全体としては平年並みかやや少ないといったところ。歩留まりは良くないが、価格は一般米に引っ張られ高い。今年も難しい年になりそうだ。

宮城=南部は降雨もあって刈り取りが進まない。9月7日に一部で刈り取りが始まったが、その後降雨が続いており3割程度に留まっている。早いものは品位が良く1等比率の95%程度で歩留まりも54㎏はある。東北全体では青森が刈取りが進んでいる。くず米は平年並みかやや多いところもある。

新潟=コシヒカリの刈取りは半分以上終えた。ほとんどが1等に格付けされている。収量は1俵落ち。くず米は例年並み。コシヒカリの価格は2万8000円以上。

新潟=大規模農家にはいろんなところから買い付けに来ている。農協にはコメが出て行かないのではないか。収量は少ないが、くず米は平年並みの発生量。

新潟下越=刈取りは半分終わった。集荷も行っているが予定の6割程度。手入れされていない田んぼが増えており、倒伏も目立つ。

静岡=地元の早場のコシヒカリが8月16日に入庫したので、精米してスーパーに卸すと1時間もしないうちに売れた。こんなに早食いをしたのは初めての経験で、卸の中には1年分を売ってしまったというところもあると聞いている。この後つながるのか心配。

滋賀=刈取りは7割方終わったが、品質はあまりよくない。コシヒカリも2,3等が多い。くず米は少し少ないという感じで、価格は上がり続けている。

岡山=岡山県北の早生は刈り取りが終わった。鳥取や広島のコメも入ってきたが品質はあまりよくない。

熊本=キヌヒカリの刈取りが終わったが、品質は良くなく歩留まりも落ちる。1等比率は20%ぐらい。

東京=各産地のコメどころの収穫も始まり、スーパー店頭にも新米が並び始めた。売価は税別で5㎏2000円台後半から3000円台。コメ先物市場は8月13日に1万7200円で下―としたが9月4日までに7000円値上がりした。その後値下がりして現在1万8000円台から19000円台でもみ合っている。玄米のスポット価格は2万6000円台から2万8000円台で推移しており、商系の価格が高いので農協系統の集荷が心配。

以上のようなものだが、6年産米がこれほどまでの高値になることはもちろん、コメどころの収穫が進んでいるにも関わらず、一向に値下がりする気配がないことに当業者の予想を裏切る形になっている。この傾向が収まらないとこれまでコメイコール農協系統集荷イコール価格決定支配権と言うコメ業界の常識が大きく崩れることになりそうだ。

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