シンとんぼ(114) -みどりの食料システム戦略対応 現場はどう動くべきか(24)-2024年10月19日
シンとんぼは令和3年5月12日に公表された「みどりの食料システム戦略」をきっかけに始まり、みどり戦略の大義である「安全な食糧を安定的に確保する」を実現するために、現場は何をすべきなのかを考察している。シンとんぼなりの結論は、「現在ある技術を正しく活用すれば、新たな技術開発やイノベーションを待たずとも、みどり戦略の大義は達成可能だろう」ということだった。そこで、みどり戦略対応のために農業現場はどう動くべきなのかを探りながら持論を展開しており、前回までに有機農業の取組面積拡大に向けた新技術・技術革新について検討を行ってきたが、その多くが技術開発の発展途上段階で、コスト的にも実用が難しそうな技術革新が並んでいたというイメージがぬぐえなかった。そのためか、みどり戦略の掲げる「2050年までに耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合25%(100万ha)」という目標が達成されるのは100万光年先になるような気がした(いささか大げさか・・・)。
一方で現実に目を向けると、米不足が社会問題となり米価格も高騰する、いわゆる令和の米騒動が勃発した。この原因は、減反政策によって需要ギリギリの生産しかしていないこともあるが、近年の猛暑による高温障害によって精米歩留まりが悪く、精米として流通できる量が大きく減少したことの方が大きい。このような中、有機農業を進めようとすると、通常の気候であっても収量が3割減るのに加え、高温障害や害虫被害の増大をもろに受けて、さらに米の収量が減少して米不足に拍車をかけることになるだろう。それこそ食料自給率の向上など夢のまた夢になるのではないか?
食料問題は、今後益々社会問題化することは誰の目から見ても明らかだし、一刻も早く有効な手を打たなければならない問題だ。そんな中、どんなに夢のある技術革新であっても、時間のかかるものは後回しにして、速効性のある対策に金と労力を注ぐ方が日本にとって得策ではないだろうか?
シンとんぼは何度か言っているが有機農業を否定するものではない。ただ、現在の日本農業がおかれている状況と、食料安保の観点から一刻も早く食料自給の道筋を付けなければならない時に悠長に有機農業の拡大を目指している時間は無いと思う。今こそ、現在ある技術を正しく活用して、みどり戦略の大義を達成する道に向かって欲しいと切に思う。
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