1次産業と企業の架け橋に 農林中金がセミナー2013年4月24日
農林中央金庫と日本農業経営大学校を運営する(一社)アグリフューチャージャパンは、4月23日に東京・帝国ホテルで「アグリエコセミナー」を開催。農業法人や食品関連企業などから310人が参加した。
◆香港から「南進北上」めざせ
このセミナーでは、伊東正裕香港貿易発展局大阪事務所長が「香港の日本食品市場と香港を活用した中国・東燃アジアへの輸出展開について」、針原寿朗農林水産省食料産業局長が「農林漁業の成長産業化に向けて」、岸康彦日本農業経営大学校校長が「次世代を担う農業経営者の育成をめざして」と題して、それぞれ講演した。
このなかで伊東所長は、日本の食品・農林水産物輸出の22%は香港向けでもっとも多いこと、香港人による好感度調査では、日本人に対する好感度が最も高いだけではなく、日本食や日本の食材への評価も高いことなどを指摘。さらに香港から空路で5時間以内で中国本土はもちろん東南アジア諸国やインドなど、世界人口の約半数が共住する国・地域へアクセスが可能でアジアのセンターとしての地理的優位性があることなどをあげ、アジアはもちろん中国本土への輸出を増やすためには、まず香港に進出しそこから「南進北上」することが有効だと強調した。
◆農林漁業・農山漁村から日本を元気に
針原局長は、農林漁業・農山漁村から日本を元気にしていくために「農林漁業者と他産業との新たな連携を構築し、生産・加工・販売・観光などが一体化したアグリビジネスの展開や、先端技術を活用した新産業の育成、再生可能エネルギーの導入などにより、農山漁村にイノベーションをおこし、農林漁業を成長産業化する必要がある」とし、そのための国の施策について紹介した。
また岸校長は今年4月に開校した同大学の目標などを説明し、地域のリーダーとなる農業経営者を育成したいと語った。
主催者としてあいさつした河野良雄農林中央金庫理事長は「農林中金は1次産業と食品関連企業など事業者との架け橋となる」と語るとともに「東日本大震災の被災地に寄り添い多面的に支援していく」と決意を述べた。
(関連記事)
・札幌市大通公園の花壇づくりに参加 農林中金(2013.04.16)
・長野県4JAの加工品をPR 都内で商談会(2013.04.15)
・JA千葉信連、農林中金が7月に統合(2013.04.09)
・食と地域のくらしに貢献 農林中金中期計画(2013.04.08)
・JA貯金95兆円を目標 JAバンク中期戦略(2013.04.08)
重要な記事
最新の記事
-
災害乗り越え前に 秋田しんせい農協ルポ(2)今後を見据えた農協の取り組み 営農黒字化シフトへ2025年1月23日
-
災害乗り越え前に 秋田しんせい農協ルポ(3)水田に土砂、生活困惑2025年1月23日
-
災害乗り越え前に 秋田しんせい農協ルポ(4)自給運動は農協運動2025年1月23日
-
人づくりはトップ先頭に 第5次全国運動がキックオフ 150JAから500人参加【全中・JA人づくりトップセミナー】(1)2025年1月23日
-
人づくりはトップ先頭に 第5次全国運動がキックオフ 150JAから500人参加【全中・JA人づくりトップセミナー】(2)2025年1月23日
-
人づくりはトップ先頭に 第5次全国運動がキックオフ 150JAから500人参加【全中・JA人づくりトップセミナー】(3)2025年1月23日
-
元気な地域をみんなの力で 第70回JA全国女性大会2025年1月23日
-
【JA女性組織活動体験発表】(1)新しい仲間との出会い 次世代へつなげるバトン 青森県 JA八戸女性部 坂本順子さん2025年1月23日
-
【JA女性組織活動体験発表】(2)この地域を、次世代に繋ぐ、私たち 山梨県 JA南アルプス市女性部 保坂美紀子さん2025年1月23日
-
【JA女性組織活動体験発表】(3)私たちの力で地域をささえ愛 愛知県 JA愛知東女性部 小山彩さん2025年1月23日
-
旧正月【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第325回2025年1月23日
-
地元産米を毎月お届け 「お米サポート」スタート JAいずみの2025年1月23日
-
定着するか賃金引上げ 2025春闘スタート 鍵は価格転嫁2025年1月23日
-
鳥インフル 米アイオワ州など5州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月23日
-
鳥インフル 英シュロップシャー州、クルイド州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月23日
-
スーパー売り上げ、過去最高 野菜・米の価格影響 「米不足再来」への懸念も2025年1月23日
-
福島県産「あんぽ柿」都内レストランでオリジナルメニュー 24日から提供 JA全農福島2025年1月23日
-
主要病虫害に強い緑茶用新品種「かなえまる」標準作業手順書を公開 農研機構2025年1月23日
-
次世代シーケンサー用いた外来DNA検出法解析ツール「GenEditScan」公開 農研機構2025年1月23日
-
りんご栽培と農業の未来を考える「2025いいづなリンゴフォーラム」開催 長野県飯綱町2025年1月23日