総資産額過去最高の5469億円 JA全国共済会2013年7月4日
JA役職員などの退職金財源の積立て事業を行っている一般財団法人・全国農林漁業団体共済会は7月4日、定時評議員会を開催し24年度事業実績・決算などを承認した。
事業には、JAなど農林漁業団体の役職員の退職金財源を非課税で積み立てる「制度」と、役員の退任給与金や個人財産形成のために任意で加入する「施設」がある。
24年度は「制度」、「施設」ともに100%加入を実現した県は、前年度の21県に山梨、大阪、和歌山が加わり24県となった。JAの加入率は93.7%で前年度末比1.4ポイント増えた。新規加入契約者数は8592人だった。
掛金収入は338億円、年金受入は32億円だった。退職給付金額は346億円(前年度365億円)、退職者は8504人(同8695人)だった。
総資産額は5469億円となり、前年度より48億円増加して過去最高額を更新した。総資産額は全JAの退職給付債務額の45%に相当する。
同共済会では退職金と年金の給付に必要な約4900億円(給付責任準備金)のうち、7%をリスクヘッジのための事業基盤強化準備金として積立ていくこととしているが、24年度は5億円を積み立て期末残高を291億円とした。これで給付責任準備金に対する割合は5.84%となった。
また、25年度の給付還元利率は「制度、「施設」とも1%(上期は確定。前年度比▲0.05%)としている。そのための給付還元安定財源は132億円で前年度末の124億円を上回った。
資産運用は国債を中心にした中長期的に安定した運用利回りの確保を行っている。有価証券の98.6%はA格以上で保有有価証券の評価益は185億円となっている。25年度も安全・安心を基本にした運用の効率化と財務基盤の強化を図る。
また、25年度は第2次中期経営3か年計画の最終年度であり、「制度」は新契約口数170万口、「施設」は新団体口払い込み掛金13億円の実現に取り組む。
(関連記事)
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