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3件の初出資案件を決定 A-FIVE2013年9月3日

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 (株)農林漁業成長産業化支援機構(A-FIVE)は9月2日、サブファンドからの初めての出資先として3つの案件に同意したことを明らかにした。

 A-FIVEは、6次産業化の実現を通じて農山漁村や農林水産業の活性化につながる事業を支援しようと、本年2月に開業した。
 同社はこれまで、サブファンドの設立支援を中心に活動してきたが、今回、初めて具体的な事業体への出資を決めた。
 出資先となったのは、北海道余市町の地元産ブドウを使ったワイナリー、千葉県富里市の植木・盆栽の輸出販社、沖縄県与那国町の車エビの周年販売事業、の3つ(詳細は本文末)。
 同社の大多和巖代表取締役社長は、「いずれの事業も、地域の農林漁業者が中心となったもので、将来的には工場の設立や観光産業の発展などが見込まれ、地域の雇用拡大と第1次産業の活性化につながることが期待できる」と紹介した。
 現在、20道県に1つずつのサブファンドが設立されたほか、JAファンドなどを含む広域ファンドが4、テーマファンドが2、の計26サブファンドが設立されている。大多和社長は「年度内にすべての都道府県で1つ以上サブファンド設立と、1サブファンドにつき1つ以上の出資を決めたい」との目標を掲げており、「地方銀行などの関心も高く、想定以上のスピードでサブファンドの設立が進んだ。これらを中心に、すでに327件の相談が寄せられている。補助金ではなく出資なので、審査に時間はかかるが、農林漁業者の所得向上、農山漁村の地域活性化につながるような事業体をしっかり選定して、出資先を増やしていきたい」と述べた。

 出資が決まった3つの事業体の詳細は次の通り(▽事業体名(所在地・出資するサブファンドの中心となる団体)出資決定額、具体的な事業内容)。

▽(株)OcciGabi Winery(オチガビ・ワイナリー)(北海道余市郡余市町・北洋銀行)7600万円、地元産ブドウを使ったワイン製造と地場産食材を使ったレストラン経営、自家製ワインや地場産野菜・果物、加工品などを販売する売店などの複合事業
▽ジャパンホートビジネス(株)(千葉県富里市・千葉銀行など)5000万円、千葉の植木・盆栽などの生産者が出資して設立する企業で、自ら供給するほか全国からも植木・盆栽を調達し、欧米、アジアの市場に輸出する
▽沖縄栽培水産(株)(沖縄県八重山郡与那国町・西日本シティ銀行)4000万円、新技術の導入で高品質な車エビの周年販売を実現し、大消費地への販売拡大をめざす


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