振り込め詐欺防止でJAバンクに警察庁が感謝状 2015年2月4日
JAバンクが、振り込め詐欺等の特殊詐欺被害の未然防止に貢献したとして2月4日、警察庁より感謝状が贈られた。
振り込め詐欺などの被害を未然に防いだとして都道府県警からJAなどに対して感謝状が贈られることはあったが、今回はJAバンク全体に対して警察庁から送られた。警察庁としても初めてのことだという。
同庁のまとめでは平成26年(1?12月)の振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺全体の被害件数は1万3371件で被害総額は過去最悪の559億円となった。
このうち振り込め詐欺(オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金詐欺)は件数で2割増加し被害額は5割増の376億円となった。振り込め詐欺以外の特殊詐欺(金融商品等やギャンブル必勝法など儲け話)は前年にくらべて件数、被害額とも約2割減少した。
振り込め詐欺のうち被害が発生したのが架空請求詐欺で件数は約2倍、被害額は約3倍増加した。
一方、昨年1年間で現金振り込みなど未然防止した件数は1万731件あり過去最高となっており、75%が金融機関職員によるものだという。
JAバンクでは農林中央金庫が毎年、金融機能不正利用防止の説明会を各地で全JAの部課長を対象に開き、そのなかで特殊詐欺の実態と未然防止対策などを周知してきている。とくに高齢者による窓口での高額現金引き出しや、ATMでの携帯電話による連絡の姿などを見かけたら声かけをすることなどをJA職員に周知している。
こうした活動でJAが未然に被害を防止したことに感謝状が贈られた。ただ、農林中央金庫では未然防止率が100%ではないことから、今後も被害防止活動を積極的に推進することにしている。
(写真)
感謝状は警察庁生活安全企画課の小田部耕治課長(右)から農林中央金庫の奧和登専務に贈られた。
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