緩やかな成長経路に回帰-農中総研見通し2015年11月27日
農林中金総研が11月19日に発表した経済見通しでは、2016年には緩やかな成長経路に回帰すると予測している。
今年7月~9月期の経済成長率は前期比年率▲0.8%で2四半期連続でのマイナス成長となった。一部で景気後退観測も浮上しているが、農中総研によると▽民間消費が雇用者報酬の増加で前期比0.5%と増加、▽インバウンド需要の堅調さを背景にしたサービス部門の好調などの要因があるとする。先行きについては中国経済が成長減速の過程にあるため楽観視はできないものの「企業から家計へ」の所得環流が徐々に進み、かつ労働需給ひっ迫に伴う賃上げ圧力が高まると想定されることから、緩やかながらも景気は持ち直し基調をたどると予想。15年度の実質成長率は0.8%、名目成長率は2.3%と予測した。
また16年度後半にかけては17年4月からの消費税再増税を前に景気・物価とも改善が進むとして、16年度の実質成長率は1.5%、名目成長率は2.2%と予測した。
農中総研はさらに17年度についても見通しを提示しており、実質成長率は0.0%、名目成長率は2.0%と予想している。
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