産直SNS「ポケットマルシェ」に出資 農林中金2020年12月22日
農林中央金庫は、国内最大級の産直アプリ「ポケットマルシェ」を運営する(株)ポケットマルシェに対し、「F&A成長産業化出資枠」を通じた出資を行った。
農林中金は、産直アプリ「ポケットマルシェ」を通じて、既存の流通を補完する販売手段を生産者に提供。また、消費者に生産物の背景・適正な価格を伝え、生産者と消費者の双方向的なコミュニケーションの場を提供することで、生産者と消費者の距離的・心情的な分断の是正を図り、「共助の社会の実現」に向けて取り組んでいる。
今回の出資を機に、農林中金のネットワークを活かした生産者の紹介などの連携を一層強化し、食を通じた地方と都市のちながりを強化していく。また、農林水産業を取り巻くサスティナビリティの課題である食品ロスの削減や各種資源の保護、都市集中による地方衰退など環境・社会問題についても連携と対話を続け、「農林水産業と食と地域のくらしを支えるリーディングバンク」として取り組んでいく。
今回の出資にあたり、ポケットマルシェは、全国の生産者にネット直販の機会を提供。生産者の販売力強化のため、ネット直販に関する教育コンテンツを充実させ、登録生産者の販売力強化に取り組む。また、生産者と消費者の利便性を高めるため、UI/UXを中心にプロダクトを改善する。
同社は、農林中金の持つネットワークを活用し、全国の生産者にネット直販の機会を提供することで、一次産業の成長を促進するとともに、高齢の生産者に対するネット直販のサポートも強化。すでに、大分県や鹿児島県で、農林中金と連携して生産者による新規出品を実現している。
農林中金 常務執行役員 の松本恭幸氏は「産直アプリというプラットフォームを通じて、生産者と消費者が結びついた強い第一次産業の実現、ひいては生産者の所得向上、農漁業の担い手の生産意欲増大につながるものと期待し出資を決めた。今回の出資を契機に、これまでの取り組みを一層強化し、食を通じた地方と都市のつながり強化の一翼を担っていきたい」とコメント。ポケットマルシェ 代表取締役CEOの高橋博之氏は「消費社会の巨大なエネルギーを、停滞する一次産業の中に大胆に取り入れ、変革していく。農林中央と共にこの歴史的な挑戦の先頭に立ち、日本の一次産業と地方を盛り上げていきたい」と話している。
両者の取組みから出品が実現した大分県中津市のブランド牡蠣「ひがた美人」
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