「農業用安全自動車割引」を来年1月新設 自動車共済の仕組み改訂 JA共済連2022年11月1日
JA共済連は2023(令和5)年1月1日からJA共済のオリジナル制度である「農業用安全自動車割引」を始めとする自動車共済の仕組み改訂を実施する。11月1日に発表した。
農業者向け保障の拡充の一環として「農業用安全自動車割引」を新設する。
農業では農作業事故での死亡者が他産業より多く、その事故の多くが農業機械作業中の事故であることから「農機の安全性の向上」と「安全性の高い農機の普及」が喫緊の課題となっている。
安全対策の強化に向けた農水省の検討などでは農研機構が実施する安全性検査に合格した農機の普及を促す必要があり「検査合格機に対する共済掛金割引」といった民間での取り組みも期待されていた。
こうした状況をふまえて、JA共済連では農研機構から情報提供を受け、農業機械の安全装備と農作業事故の防止や被害軽減の相関に関する分析など行い、安全性の高い農機の普及によって農作業事故を減らす観点から「JA共済オリジナル制度」である「農業用安全自動割引」(農研機構の安全性検査の合格機に対して割り引く制度)を新設することにした。
対象車種は、農耕作業用大型特殊自動車、農耕作業用小型特殊自動車(乗用トラクター、田植機、自脱型コンバインなどが対象)。対象型式は農研機構が行う安全性検査に合格した型式。対象担保は車両、対人、対物、傷害定額、人身傷害。割引率は9%(担保共通)。なお、安全性検査合格の公表年月に応じて割引の適用開始時期が異なる。
安全性検査は、農機や農業施設を対象に実機を確認しながら安全性が確保されているかを検査する制度。
検査基準を満たす機械には基本ランクとして★を1つ付ける。さらに検査基準を上回る安全装備を搭載した農機には★を2つ付け、ユーザーが安心してより安全な農機を選べるようにしている。
そのほか車両損害限定特約の保障範囲に「動物との衝突・接触事故」を新たに追加する。対象車種も自然災害の多発で車両損害が増えていることをふまえ、現行の自家用5車種を自家用8車種に拡大するとともに、農業用3車種、自家用普通貨物自動車を追加する。
車両超過修理費用保障特約の対象車種も全車種に改訂する。
そのほか、傷害定額給付条項の引受限度額を一律1000万円に引き上げる(現行では二輪・原付は500万円)。
自動運転の普及を見据え、自動運転中の事故についてはノーカウント事故として事故件数に含まないように取扱いを変更する。また、事故発生時の義務として自動運行装置の作動状況の通知を求めることを共済約款に明記。共済金の請求に際して自動運行装置の作動状況に関するデータの提出や組合が行う調査への協力を求めることを共済約款に明記する。
Webマイページ「共済証書の発行」「自動車共済の継続手続き」を導入する。
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