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農林漁業セーフティネット資金 987億円増 2022年度 日本公庫2023年8月7日

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コロナ禍による需要減や飼料・肥料などの生産資材の高騰で経営が悪化した農業経営を支援する日本政策金融公庫の「農林漁業セーフティネット資金」の2022年度実績は1466億円で前年度から987億円増加した。

2022年度の融資実績は対前年度比111.8%の1万8737件に同111.4%となる5579億円を融資した。このうち農業資金は4669億円となっている。

このうち自然災害や資材高騰などで一時的に経営が悪化した農林漁業者を機動的に支援する「農林漁業セーフティネット資金」は1466億円となった。コロナ禍の影響が広がった2020年度は同資金の融資額は2660億円となったが、21年度は479億円へと減った。しかし、飼料・肥料、電力など生産資材コストの高騰や、鳥インフルエンザの多発などで打撃を受けた2022年度は987億円増えた。このうち農業分野のセーフティネット資金は1402億円で飼料など生産資材高騰で経営が悪化した農業者を支援した。

セーフティネット資金を除く農業者向け資金の営農類型別件数は、酪農が3626件で24%を占めもっとも多く、野菜3610件、稲作2447件件となっている。

融資額別では肉用牛1234億円、酪農954億円と続く。

23年度第1四半期の融資額は前年同期比183億円増の950億円で、このうち農業は745億円で同103億円増。日本公庫によると昨年度と同様に酪農をはじめ厳しい状況が続いており、倉重泰彦農林水産事業本部長は「厳しいときに長期的な視点に立って粘り強く担い手を支援するのが役割」だとして、今年度も融資枠は「十分に確保している。必要な対応をしていきたい」と話す。

また、農業者の課題解決を伴走型で支援するコンサルティング融資活動も推進している。

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