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佐賀県の城島勝彦氏が最優秀賞 JA共済自動車工場フロントマン選抜技術競技会2023年11月24日

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JA共済自動車指定工場協力会(JARIC)が主催する「全国フロントマン選抜技術競技会」が11月10日、千葉市のJA共済幕張研修センターで開催された。今回で46回目となる競技会には全国から選抜されたフロントマン15人が出場し、事故車両の損害見積もりの精度を競った。審査結果は21日に公表された。

髙間専逸JARIC会長髙間専逸JARIC会長

冒頭、JARIC会長の髙間専逸氏があいさつに立ち「業界を取り巻く環境は先進安全装置など自動車メーカーの技術の高度化に対応する修理・整備はもちろんのこと、フロントマンとしての利用者への修理・点検箇所のわかりやすい説明・見積書の作成など幅広い技術が求められる。(この競技会が)フロントマンの技術研鑽の場となることを期待している」と語った。続いて、JA共済損害調査社長の田口直彦氏が来賓あいさつした。

全国から選抜されたフロントマン15人と審査委員全国から選抜されたフロントマン15人と審査委員

JARICは、全国約1600カ所の指定工場が会員となって、そのネットワークを生かして、JA自動車共済の契約者の車の点検・修理などについて、高い品質の技術・サービスを提供するための組織運営を行っている。その最前線に立つフロントマンは、所属する指定工場の代表として接客や販売促進セールス、相談・苦情処理の窓口などと同時に、工場内では作業指示や作業工程管理などを行う人たちのことをいう。

競技会では、そうしたフロントマンの技術向上をはかり、JA自動車共済契約者の車を「安心して任せられ」「優良かつ迅速な修理」を行うことを目的として、昭和49(1974)年から毎年開催されている。選手は、各都道府県の選抜競技会で優秀な成績を収めたフロントマン15人で、「フロント損傷車」、「リア損傷車」の損傷個所の異なる2台の事故車両について、1台につき制限時間110分間内で損傷個所のチェックやパーツ交換の必要性、工賃選定などを見極め、損害修理見積書を作成した。

選手が作成した損害修理見積書は、全国技術アジャスター協会会長の平林康男委員長をはじめとする5人の審査員が精度を評価した。なお、本大会に使用した車両は、事故による損傷を再現した実車を用いて行われた。

真剣な眼差しで「見積競技」を行うフロントマン(左・フロント損傷車、右・リア損傷車)

真剣な眼差しで「見積競技」を行うフロントマン(左・フロント損傷車、右・リア損傷車)

真剣な眼差しで「見積競技」を行うフロントマン

その結果、最優秀賞を城島勝彦氏(佐賀県・城島自動車)が受賞した。また、優秀賞は、田中智氏(鳥取県・田中自動車鈑金塗装)、松尾啓介氏(長崎県・元町ボデー)、敢闘賞は、岩田直也氏(島根県・加茂自動車工業)、峰岡満氏(福岡県・日興産業)が受賞した。

審査委員長の平林氏は「フロントマンにまず求められるものはお客様からの信用。お客様の目が厳しくなった昨今の時勢だからこそ、信用される見積もりを作成し、フロントマンが信用できる存在であることをお客様に示す必要がある。そのために、今後の実務においては、損傷の波及範囲や二次損傷の可能性を常にイメージすることを心掛けてほしい」と講評した。

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