4月から輸入麦、売渡価格9.7%値上げ2013年2月27日
農水省は2月27日、平成25年4月期(25年4?9月)の輸入麦の政府売渡価格を決めた。5銘柄加重平均価格は1トンあたり5万4990円で、前期に比べて9.7%の大幅な値上げとなった。
輸入麦の政府売渡価格は、直近6カ月の平均買い付け価格を基に算定されている。
25年4月期に対する算定期間の前半(24年9?11月)は、米国で高温・乾燥などにより大豆、トウモロコシの作柄が悪化し相場が高騰した影響で小麦の国際相場も上昇した。
また、西オーストラリア産小麦の生産量が乾燥によって減ったため輸入価格が高騰した。これに、24年11月以降の急激な円安の影響が加わり、価格の上げ要因となった。
価格を決めるもう1つの要因に海上運賃がある。これは24年10月期の算定期間が1トンあたり平均62ドルだったのに対し、25年4月期の算定期間では同57ドルと下がっていた。しかし、この下げ要因に対して上げ要因が大幅に上回ったため、合計9.7%値上げとなった。
5銘柄の加重平均価格5万4990円は、現行の価格改定ルールが適用された19年4月以降の平均価格5万5815円とほぼ同水準。9.7%という値上げ率は、23年4月期に前期比18%値上げして以来4期ぶりの大幅な値上げとなる。
価格を銘柄別に見ると、強力粉として使われるハード・セミハード系(米国産ダーク・ノーザンスプリング、カナダ産ウェスタン・レッド・スプリング、米国産ハード・レッド・ウィンター)が5万5460円で前期比7.5%値上げ、中力粉・薄力粉として使われるソフト系(豪州産スタンダード・ホワイト、米国産ウェスタン・ホワイト)が5万4130円で同14.2%値上げとなっている。
農水省では、この値上げが消費者物価指数に与える影響は+0.008%として、「極めて限定的」だと見込んでいる。
また、消費者などに対する情報提供や相談のための専門窓口を農水省生産局農産部貿易業務課内に開設した。相談窓口の受付はmugi-soudan@nm.maff.go.jpとなっている。
(資料:農林水産省HPより)
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