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水田フル活用政策の確立を JA全中緊急要請2013年10月30日

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 JA全中の萬歳章会長らは10月29日、林芳正農水相に対して「総合的な水田農業政策の確立」を緊急要請した。

 今後の水田農業政策について、主食用米需要が中長期的に減少していくなかで、需要に応じた主食用米の生産を行いながら、飼料用米や米粉用米などの増産に向け、水田を水田として最大限活用することで、食料自給率・自給力の向上をはかる政策を確立することを要請した。
 また、多面的機能に着目した日本型直接支払い制度の早期法制化も求めたほか、円安や消費税増税など経済政策の転換をふまえ、生産コスト増大と販売価格の変動などの影響を緩和する政策を確立することも求めた。

 要請の概要は以下のとおり。

【水田を最大限活用した政策の確立】
食料自給率目標50%の実現に向け、飼料用米等や麦・大豆などを増産するため、水田活用の交付金は品目ごとの単価の見直し・拡充のほか、産地資金の増額による地域裁量の拡大など、地域の創意・工夫が発揮でき産地づくりを一層推進する対策を強化すること。
需要に応じた米の計画生産の取り組みは、水田フル活用による食料自給率の向上に向けた仕組みとして、関係者・行政が一体となって農業者が円滑に取り組むことができる仕組みとすること。

【新たな経営所得安定対策の確立】
米の直接支払交付金は需要に応じた主食用米の生産を継続するため、需要に応じた生産に取り組む生産者を対象に、米の販売価格と生産費の差を補てんする仕組みとして措置すること。
米価変動補てん交付金は、米の需給と価格の安定を前提に、収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)と整理統合し需要に応じた生産に取り組む生産者の拠出による品目ごとの経営安定対策を措置すること。地域の担い手に対してはより収入変動を緩和する経営安定対策とすること。

【日本型直接支払制度の具体化】
すべての農地を対象に地目別に農地を農地として利用する取り組みに対する日本型直接支払制度を早急に具体化し法制化すること。

【円滑な移行に向けた環境整備対策】
政策見直しにあたっては、生産現場の混乱を招くことがないよう十分な検討期間と移行対策を設けて進めること。


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