長崎ちゃんぽん用小麦「長崎W2号」開発2013年11月27日
長崎県農林技術開発センターや農研機構九州沖縄農業研究センターらは、ちゃんぽん麺用の小麦「長崎W2号」を開発した。これまで外国産小麦が主に使われていた長崎ちゃんぽんだが、この新品種の開発で新たに県産小麦を使った長崎ちゃんぽんがつくれるとして、普及が期待される。
「長崎W2号」は、現在、九州地方で栽培されているパン用小麦「ミナミノカオリ」と比べて、背丈が低く倒伏しにくいため収量が安定する。製粉・製麺性では、灰分が少ないため、製粉歩留が高く、製麺するとめんの食感が滑らかで食味も優れる、などの特徴がある。
全国的に有名な長崎ちゃんぽんだが、原料に最適な硬質小麦は、国産の品種では適性を持つ品種が少なく、ほとんど外国産小麦に頼ってきた。これに対し、県産麦を使った長崎ちゃんぽんを開発しようと、農研機構が平成14年に育成を開始。長崎県やJA全農ながさき、JAながさき県央、JA島原雲仙、製麺業者なども研究に加わり、25年3月に品種登録を出願した。
今年度は5haで実証試験を行い23t(小麦粉ベースで12t)を収穫。県内の製麺業者や飲食店にサンプルとして提供された。今後は、県の奨励品種に採用される予定で、27年度には普及面積25haを見込んでいる。
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