26年産米 作柄に注視必要2014年9月17日
26年産米の作柄は8月の記録的な大雨、日照不足などの影響で収量や品質について動向に注視が必要になっている。
◆大雨など生育に影響
農林水産省が8月27日に公表した8月15日現在の作柄概況では早場地帯(19道県)の作柄は「良」ないし「平年並み」の見込み。「良」(作況106以上)が北海道、「やや良」(同105?102)が青森、岩手など10県、「平年並み」(同101?99)は栃木、富山など8県となっている。
また、遅場地帯(27府県)の生育は、関東でおおむね「やや良」、その他の地域ではおおむね「平年並み」で推移しているとされた。
この作柄概況には8月中下旬の風水害や記録的な大雨、日照不足の影響は折り込まれていないが、JA全農の9月1日時点の調査によると各地の生育状況は後退していることが示されている。
8月1日時点の調査では生育状況についての回答割合が「良」=33%、「平年並み」=63%、「不良」=4%だった。しかし、9月1日時点調査では「良」が28%に減少し「不良」が19%に増えている。JA全農では西日本地区で生育の遅れと生育の不良が報告されていることから、引き続き収量・品質等の動向を注視していくとしている。
◆平年作でも14万t過剰
JA全農は26年産の主食用米の作付面積見込みを147万3000haと推定している。前年から4万9000ha減少し、数量換算では26万tの減となる。ただし、生産数量目標換算面積(144万6000ha)に対しては2万7000ha程度の過剰作付けとなっている。このため主食用米の生産量は平年作で779万tと見込まれる。生産数量目標765万tより14万t増となる。
農水省が公表した6月末の民間在庫数量は222万t。これは25年産米35万tを米穀機構に売り渡す数量を差し引いた数値。
これをもとに26年産米の生産量779万tとし、来年6月末までの需要量を農水省の基本指針どおり778万tとすると、27年6月末の民間在庫量は223万tと今年と同水準となり、過去10年間で最大水準の需給緩和状況が続くことになる。
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