予約登録米2年連続20万人突破 パルシステム2015年6月9日
1993年の冷害による米不足を契機として、95年に始まったパルシステム生協連の「予約登録米」が今年で20年目を迎え、昨年に引続き登録者数が20万人を超えた。
パルシステムの予約登録米は、すべて産直産地で生産された米で、田植え段階で産地と1年間の契約を結び、4週に1回、定期的に予約登録者に届けられる。不作や震災などで調達が厳しくなった時も、登録者を優先して届ける安定した制度だ。
また、化学合成農薬や化学肥料をできるだけ使わないような栽培方法がとられた環境保全米型の米づくりをしており、生産者にとっては手間がかかるが、田植え段階で出荷が約束されており、リスクを軽減できる安心した米づくりができるという利点のある制度だともいえる。
予約登録者数は毎年増加して、昨年初めて20万4479人、数量31万4697点(玄米換算約2万トン)となり1年間利用すると1人当たり年間消費量換算でおよそ32万人分の予約があった。
今年産についても、登録者数20万1453人、数量30万4752点と、2年連続で20万人を超えたが、昨年と比べると、登録人数で3000人強減少している。
減少した原因についてパルシステムでは「はっきりしたことは分からない」と前置きして、おそらくはスーパーなどで販売されている米価格が安価だという「価格乖離」が大きな要因ではないかとみている。
しかし、そうした厳しい環境下でも、20万人を超える予約登録者があったことは、産直運動などを通じて、生産者との交流を深め、「生産者が赤字では食が守れない」という意識が強まっていることの証ともいえる。
なお、今年産米の予約数量を農地換算すると約3800ha(38平方km)となり、日本の国土の1万分の1。これは5月29日に噴火した口永良部島とほぼ同じ広さになる。
(関連記事)
・安保法制関連法案での性急な議論に反対表明 パルシステム (15.05.18)
・予約登録米の募集受付スタート パルシステム (15.04.22)
・視覚障がい者用「声のカタログ」開始 パルシステム (15.04.07)
・電力小売自由化で経産省に要望書提出 パルシステム (15.03.04)
・パルシステム 震災から4年で多くの企画 (15.02.18)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(126)-改正食料・農業・農村基本法(12)-2025年1月25日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(43)【防除学習帖】第282回2025年1月25日
-
農薬の正しい使い方(16)【今さら聞けない営農情報】第282回2025年1月25日
-
JAしれとこ斜里と連携 冷凍食品に本格参入 カルビー2025年1月24日
-
パーパスを実現する「地域」と「差別化」の意味 静岡で第4セッション【全中・JA経営ビジョンセミナー】(1)2025年1月24日
-
パーパスを実現する「地域」と「差別化」の意味 静岡で第4セッション【全中・JA経営ビジョンセミナー】(2)2025年1月24日
-
【JA女性組織活動体験発表】(4)私のやる気は無限大 JA・地域・女性会の仲間と共に 和歌山県 JA紀州女性会 椎崎ひろ子さん2025年1月24日
-
【JA女性組織活動体験発表】(5)人と人とをつなぐ架橋~フレッシュ16いつまでも~ 愛媛県 JA越智今治女性部 德丸和江さん2025年1月24日
-
【JA女性組織活動体験発表】(6)仲間との絆を次世代につなげよう 熊本県 JAやつしろ女性部 山住久美子さん2025年1月24日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】サツマイモを消せば世論が収まると考えたお粗末さ2025年1月24日
-
TNFDの環境開示は何から始めるか 農林中金と八千代エンジニヤリングがセミナー2025年1月24日
-
JPIセミナー 農産物の環境負荷低減の見える化とJ-クレジット制度 今後の方向性を解説2025年1月24日
-
鳥インフル 米アラバマ州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月24日
-
「農山漁村」経済・生活環境プラットフォーム 設立記念シンポジウム開催 農水省2025年1月24日
-
(419)芸能アイドルと「卒論」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月24日
-
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 24日から開催 JA全農2025年1月24日
-
ブルボン×ニッポンエール「フェットチーネグミPREMIUM長野県産ぶどう三姉妹味」新発売 JA全農2025年1月24日
-
JAしれとこ斜里と原料ばれいしょの安定調達で連携 カルビーグループ2025年1月24日
-
「一村逸品大賞」受賞商品集めた特設ページ開設 JAタウン2025年1月24日
-
「素直な、おかか。かき醤油」 新発売 マルトモ2025年1月24日