非コシのトップブランド「新之助」 三越でキックオフ2016年10月5日
新潟県は10月5日、新潟の新しい米「新之助」のキックオフセレモニーを東京都中央区の日本橋三越本店で行った。泉田裕彦県知事は「世界で認めてもらう米」「非コシヒカリのトップブランド」と新之助への意気込みを語った。
新潟県内、三大都市圏(首都圏・中京・京阪神)の三越・伊勢丹グループで同日、試験販売が始まった。試験販売は全体で300tを予定。そのうち60tを三越・伊勢丹グループのクイーンズ伊勢丹(スーパー)を含めた32店舗で販売する(60tの半分は新潟県内の同グループ2店舗で販売)。泉田県知事は百貨店で試験販売をすることで、「贈答米市場ということを意識していきたい」とした。
試験販売は売り切れ次第終了。新潟県農林水産部の担当者は「収穫が安定する10月中旬以降から徐々に販売店舗も拡大する予定」とし、年内での試験販売終了を目指す。
セレモニーでは泉田知事自ら試食の「新之助」握りを客に配った。客からは「おいしい」「甘さがある」と好評。5kgで税込3780円、2kgで税込1620円の新之助を購入していく人も多かった。
知事は「米どころ新潟が自信をもって送り出す新品種」と新之助を紹介。「新潟で特Aは当たり前。世界のマーケットで一番の評価をしてもらえることを目指す。ターゲットは世界の美食家だ。非コシヒカリのトップブランドとして頑張っていきたい」と意気込みを語った。
昨年はシェフなどを中心に売り込みを行ったが、今年の試験販売では「流通関係者の方にご理解いただき、対面販売の際に説明していただけるようにしたい。また味にこだわりを持つ消費者の方に食べもらい、口コミにつなげたい」と目的を語った。来年は新之助のプレミアがついた米も出てくる見通しで「価格帯は幅広くなる」と予想する。
新之助は水管理などで一定の要件を満たした生産者が会員の「研究会」体制で生産。今後、入会を考える生産者について「要件を満たした生産ができるかが重要。経営形態の近代化につながるのではと思う。消費者に評価してもらえる一定品質以上を確保し、農家の所得向上につながってほしい」と話した。
(写真)試験販売する新之助について語る泉田裕彦県知事、来店客に新之助の特徴を説明
(関連記事)
・"格別感"でトップ米目指す「新之助」 新潟県 (16.08.29)
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