干ばつ条件で2~3割増収へ 遺伝子組み換えイネ2017年4月10日
国立研究開発法人国際農林水産業研究センター(JIRCAS)と国立研究法人理化学研究所は、国際熱帯農業センター(コロンビア)と筑波大学の国際共同研究を通じ、干ばつ耐性が向上した遺伝子組み換えイネの開発に成功したことをこのほど発表した。
JIRCASと理化学研究所は長年にわたりモデル植物のシロイヌナズナ(キャベツやブロッコリーに代表されるアブラナ科の一年草)と使って、植物が乾燥ストレスに耐えるためのメカニズムの解明に取り組んできた。乾燥ストレスに働く遺伝子の一つガラクチノール合成酵素遺伝子の機能を強化したシロイヌナズナが高い乾燥ストレス耐性を示すことがわかった。
この遺伝子を導入した遺伝子組み換えイネは、非遺伝子組み換えに比べガラクチノールを多量に蓄積し、干ばつの環境下でも高い収量を示すことを実証した。
今後はアフリカや南米の異なる栽培環境下で現地栽培試験を行い、干ばつ条件で原品種より2~3割の増収を目指す。
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