「金芽米」「金芽米ロウカット玄米」で便通改善を示唆 東洋ライス2019年6月4日
東洋ライスと東京農業大学らの研究チームは、製造方法により玄米の栄養などを残した「金芽米」と「金芽米ロウカット玄米」の継続摂取により、便通が改善する効果を実証。研究成果が5月25日に行われた日本食生活学会の第58回総会で発表された。
日本人の主食である米の中でも玄米は食物繊維が多く、精白米に比べ便通改善が期待できるが、咀嚼や消化の面で高齢者が継続的に摂取することは難しい。そこで同研究では、精米技術により栄養と旨味を生成する「亜糊粉層」を残した「金芽米」と、玄米表面のロウ層を均等に除去することで玄米の栄養素を残し、消化性もよい「金芽米ロウカット玄米」を介護現場での食生活に取り入れることで、自然排便や便通機能が改善するか検証した。
実験は、2018年10月から2019年4月以降も継続中。社会福祉法人善光会の高齢者施設に入所する高齢男女80人を対象に、金芽米および金芽ロウカット玄米を12か月摂取するA群と、精製白米を12か月摂取するB群を各40人ずつに分けて行われた。
食生活全般は変えず、A群の米飯のみ朝食と夕食は金芽米に、昼食は金芽ロウカット玄米に変更し、入所者の日々の排便の有無、排便量、排便回数を記録した。
その結果、排便日数は、B群の被験者で摂取前「27.03±2.28」と摂取後「23.48±2.34」(p=0.03)でやや減少し、A群の被験者では摂取前「31.09±2.16」から摂取後「31.75±2.04」(p=0.68)と微増した。
排便回数では、B群が摂取前「14.65±2.40」から摂取後「14.94±2.67」(p=0.83)に。A群は摂取前「16.25±2.05」から摂取後「17.09±1.67」(p=0.60)といずれも摂取前より摂取後に微増した。
また、排便量では、B群が摂取前「25.81±4.01」から摂取後「27.45±4.67」(p=0.45)で、A群でも摂取前「29.66±3.31」から摂取後「32.34±3.17」(p=0.34)と微増した。
以上は、検証開始から71日目の結果。金芽米と金芽ロウカット玄米を継続的に摂取することで、便通機能の改善効果が示唆された。
重要な記事
最新の記事
-
2024年の農業就業者は180万人 前年比7万人減 総務省・労働力調査2025年1月31日
-
備蓄米の買い戻し条件付き売り渡しを諮問 農水省が食糧部会に2025年1月31日
-
殺処分対象911万羽 鳥インフルエンザ 国内48例目 愛知県で確認2025年1月31日
-
"人財"育てチームで改革(1) JAみえきた組合長 生川秀治氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年1月31日
-
"人財"育てチームで改革(2) JAみえきた組合長 生川秀治氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年1月31日
-
【世界の食料・協同組合は今】EU環境戦略の後退と戦略的対話 農中総研・平澤明彦氏2025年1月31日
-
【クローズアップ 畜産・酪農対策】生乳需給参加が事業要件 「欠陥」改正畜安法是正へ農水省方針2025年1月31日
-
(420)「いまトラ」をどう見るか【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月31日
-
GI取得「かづの牛」など農産物・加工品6産品 農水省2025年1月31日
-
いちご観光農園「熊本あしきた いちごの森」オープン 「ゆうべに」「恋みのり」食べ放題 JAあしきた2025年1月31日
-
シャキッと甘く 高級かんきつ「甘平」出荷始まる JAえひめ中央2025年1月31日
-
全国の魅力的な農畜産物・加工品が勢ぞろい JA全農が商談会2025年1月31日
-
岩手県から至高の牛肉を「いわて牛・いわちくフェア」2月1日から開催 JA全農2025年1月31日
-
「国産米粉メニューフェア」銀座みのりカフェ・みのる食堂で開催 JA全農2025年1月31日
-
「はこだて和牛」など味わえる「JA新はこだてフェア」2月1日から開催 JA全農2025年1月31日
-
「ニッポンの食」で応援 全日本卓球選手権大会(ダブルスの部)に特別協賛 JA全農2025年1月31日
-
蔵出しミカンの出荷始まる 食味良く大玉傾向 JAふくおか八女2025年1月31日
-
サカタのタネの春キャベツ「金系201号」発売60周年 JA全農かながわがPRイベント開催2025年1月31日
-
数量増、金額増 緑地・ゴルフ場向け農薬出荷実績 2024農薬年度2025年1月31日
-
北海道と熊本県内に無料RTKサービスの提供開始 HOSAC2025年1月31日