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売上高91億4500万円に 東洋ライス2020年6月17日

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無洗米を開発し、人気ブランド米「金芽米」で知られる米穀メーカーの東洋ライスは6月12日、第59期(2020年3月期)決算報告を行った。

東洋ライス2020年3月期の売上高は91億4500万円、税引前当期純利益は14億4400万円だった。また、当期純利益は9億4900万円で前年度比約17%減少した。

昨年まで損益計算書上の営業外損益で為替評価の影響が大きかったが、当期から外貨建有価証券の評価方法を貸借対照表上の評価方法に見直し、損益計算書には本業の損益だけが計上されるようになった。

各セグメントのうち、コメ事業部門は新型コロナウイルス感染拡大の中で、医療費削減を目指し推進してきた金芽米や金芽ロウカット玄米が改めて注目を集める結果となった。

消費者の関心が食事で自己免疫力を上げることに集まり、金芽ロウカット玄米は昨年7月以降POSデータで玄米カテゴリー部門1位を維持。今年2月以降さらに伸び、最終的には前年度比20%増の3360tとなった。

金芽米は、一般消費者向けは増加したものの外食需要減少の影響を受け、全体では前年度比3%減の5万tと減少した。

BG無洗米加工事業は、合計加工数量が前年度0.7%減の45万tとなった。半面、我が国のコメ消費量が年々減少している中、BG無洗米が我が国のコメ消費量に占める割合は拡大を続けた。

また、昨年11月に国連欧州本部でSDGs(持続可能な開発目標)活動に関する日系企業初の報告を実施。BG無洗米や金芽米の開発による環境・健康問題の解決、BG無洗米の副産物「米の精」による循環型農業の実現など、同社の取り組みがSDGs17項目のうち14項目におよぶことが評価された。

精米機器関連事業は、米穀企業の設備投資意欲が低下する中、数年前から老朽化したBG無洗米機の入れ替えを毎年数台ずつ行っており、当期は2台を更新。また、昨年8月に発表した新BG無洗米の改造に注力し、18精米工場で無償実施した。

新型BG無洗米機装置のリニューアルや改造は、同社が費用を負担しているため決算は費用のみを計上。これがBG無洗米装置の最大の特徴で、顧客はほとんど費用負担をかけず常に新しい装置を使用でき、最新加工技術により高品質のBG無洗米が販売できるメリットを享受できる。

これらにより、当期の精米関連機器事業は全体で前年度比15%減収となった。

太陽光発電事業は発電設備の総出力が前年度並みの約2.1MW。総発電量は天候不順が影響し前年度比4%減の約298kwhとなった。

事業内容の報告では、2019年4月から愛知県内小中学校に金芽ロウカット玄米を提供し、地元産「あいちのかおり」を金芽ロウカット玄米にすることで地産地消が実現し、食物繊維摂取の観点からも好評だったとした。

このほか、今年3月には日本水産が冷凍おにぎり「金芽米でつくった!鶏五目おにぎり/牛焼肉おにぎり」の2アイテムを発売。JR東日本リテールネットも昨年11月から「ロウカット玄米おにぎり」を販売していると紹介した。

米粉事業については、今年1月に家庭でも簡単に作れる「金芽米の米粉パンケーキミックス」を、キンメッコ健康クッキングシリーズ第一弾として通信販売を開始。売れ行き好調で増産体制を強化している。海外事業については、現在13か国で金芽米・金芽ロウカット玄米を展開し、当期は香港・シンガポール・米国・台湾を重要拠点と位置付け活動。香港は前年度比118%増と大幅な伸びを示した。

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