米の作況「101」 1ポイント引き上げ 10月25日現在 農水省2021年11月10日
農林水産省は11月9日、10月25日現在の2021(令和3)年産水稲の作況を公表した。全国の作況は「101」となった。
9月25日現在の「100」より作柄がやや良好となった。
要因は四国と九州で9月25日以降に登熟が進んだため。四国は2ポイントと上昇して「101」、九州は3ポイントと上昇して「99」となった。九州では熊本は「94」から「97」となった。
晴れの日が多く日照時間が確保されたことに加え、台風や病害虫の被害が少なかったことから登熟が進んだ。
北海道と東北は全もみ数が平年以上に確保され登熟も順調に推移したことから、作況は北海道「108」、東北「102」となった。
その他の地域は8月上旬の台風や中旬からの低温、日照不足の影響で登熟が平年を下回る地域があったが、9月中旬以降、概ね天候に恵まれ登熟が順調に推移した。新潟や富山では登熟が平年を下回った地域もあったことから北陸は「97」となった。関東・東山は「101」、東海「98」、近畿「99」、中国「99」となった。
2021年水稲の作付面積(子実用)は140万3000haで前年産に比べ5万9000ha減少した。このうち主食用作付面積は130万3000haで前年産に比べ6万3000ha減少した。
全国の10a当たりの予想収穫量は539kgで作付面積から予想される全国収穫量は756万3000t。前年産に比べ20万tの減少が見込まれる。
このうち主食用の予想収穫量は700万7000tで前年産より21万9000tの減少が見込まれる。9月25日現在の見込み量より5000t多くなった。
7月時点の主食用米の需給見通しでは今年7月から来年6月までの主食用需要量を703万tと見込み、来年6月末の民間在庫量は210万tと見通した。ただ、生産量見込みは693万tから700万5000tと、約8万t増えることから在庫量が増えることも考えられる。
農水省は需給見通し等をふまえた基本指針を近く食糧部会に示すが、「緊急事態宣言の解除後の10月の需要動向もふまえたうえで見通しを示したい」として直近の需要の動きを指針に反映させる。
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