コメの諸経費高騰 実態を発信 全国米穀販売事業共済協同組合2022年6月13日
米の卸など米穀販売事業者約150社で構成する全米販(全国米穀販売事業共済協同組合 木村良理事長)は、取引先の量販店や中・外食事業者に対して諸経費高騰の実情についての資料を作成し、値上げへの理解を求めている。
多くの食品が値上げされているなか、米は昨年秋の産地出荷価格が下がったため、今のところ値上げがされていない。
しかし、電力費、燃料費などは軒並み高騰している。
電力費は昨年初めから毎月0.7~1.6%の値上げが連続しており、全米販の
調べでは2.5%~60%の値上げとなっている。電力各社とも強気の姿勢を崩さず、受け容れざるを得ない状況という。
燃料費も一昨年末から毎月2.8~10.1%のハイペースで値上げが連続。全米販の調べでは7.3~41.7%の値上げ要請を受けているという。
運賃については今は落ち着いているものの、すでに5~60%の値上げ要請を受け容れた状況だという。
米袋の価格は主原料であるナフサの値動きにほぼ連動するといい、製造企業によっては2019年5月から今年4月まで30~35%の値上げし、米袋代は6~50%の値上げ要請を受けているという。
一方、米の店頭価格や、中食・外食向けの業務用の納品価格は上がっていない。逆に一部の実需からは値下げ要請を受けているという。
こうした情勢について、各社の企業努力にも「限界がある」と全米販は訴えており、納品価格の値上げに理解を求めている。
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