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「コメ食率の向上」で食料安保の確立を 全米販2022年6月15日

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全米販(全国米穀販売事業共済協同組合)は6月13日開催の通常総会後の記者会見を14日開き、木村良理事長らは食料安全保障の確立が求められているなか、栄養バランスにすぐれ経済性も優れる米について消費者への情報発信に力を入れるとともに、「コメ食率の向上」を基本計画に明記するなど、国策としても消費拡大に取り組むべきと強調した。

木村理事長(右)と山﨑副理事長木村理事長(右)と山﨑副理事長

木村理事長は「米は100%自給できるという強みを大切にすべき」と述べ、主食用米の作付け転換への取り組みを継続させる政策でいいのか「考える時期に来ている」と提起した。

全米飯として6月7日、農相宛てに「食料安全保障に関する建議」を提出した。そのなかで食料・農業・農村基本計画をはじめとする関係制度に「コメ食率の向上」を明記するよう求めた。

山﨑元裕副理事長(ヤマタネ代表取締役社長)は、コメ食率について、食事のうち何回ご飯を食べているか、その回数を国民に意識してもらい、回数を増やしてもらう取り組みは食料安保の観点から国策としても必要と話す。

輸入依存度を下げ自給できる米などの品目を増やしていくことは、小麦など世界の食料の争奪戦を回避することに貢献できる、と強調した。消費拡大に向けては、米が栄養バランスに優れ経済性もある点など消費者の意識を高めるための幅広く情報発信していく。

一方で電力や燃料費など諸経費の高騰の実態について6月10日に量販店や実需など10団体に納入価格値上げへの理解を求めたが、木村理事長は「今も値下げ要請すらあり、経営問題につながりかねない」として新米切り替え直前の際にも、第2弾を発出して価格転嫁を交渉していく考えを示した。
また、4月に組織戦略室を新設した。担当の山﨑副理事長によると産地と消費者の中間に位置する全米販の存在価値を高めることが目的でガバナンスと財務体質の強化を図り、情報発信に努めると話した。

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