農業由来の温室効果ガス排出量削減「クレジット取引の見える化」へ クミアイ化学工業と連携 鈴生2024年9月3日
農業生産法人の鈴生(静岡市)は、クミアイ化学工業と連携し、静岡県での農業由来の温室効果ガス排出量削減に向けた水田中干延長によるカーボンクレジットの創出と売買を実施。このプロジェクトを通じて、「クレジット取引の見える化」に向け地産地消モデルの普及・拡大を目指す。
同プロジェクトでは、持続可能な農業に取り組む静岡県掛川市の水稲農家が、水田中干延長を行っても反収が変わらず、おいしい米の生産ができるよう、クミアイ化学が技術を支援。
地域でできたクレジットを地域の企業が購入する「クレジット取引の見える化」に向けてクレジットの地産地消モデルの普及・拡大を目指す。
この取り組みは、農水省などが運用するJ-クレジット制度を活用し、農林中央金庫のコンサルティング支援のもと、第61回J-クレジット制度認証委員会において承認・登録された。農林中央金庫と引き続き連携し、全国の水稲農家やその地域の企業とも「クレジット取引の見える化」とクレジットの地産地消モデルの普及・拡大を目指す。
鈴生は静岡県内を中心に、14件の生産者と野菜を契約生産しており、その生産者である掛川市の農家を中心に地域の16農家と連携し、水田メタン削減および削減効果のJ-クレジット化に取り組んでいる。
同社は、J-クレジットの見える化を大切にしており、「顔が見えるクレジット協会」を設立。創出されたJ-クレジットがどこの誰により作り出されたものなのか、その作り出されたJ-クレジットは誰が応援してくれて生産できるのかが分かるシステムの構築を目指している。
掛川市には、クミアイ化学の研究拠点があり、クミアイ化学はその「顔が見えるクレジット協会」の仕組みに共感。水田中干延長による弊害である反収減少や品質の低下への対策の研究を進めることと、J-クレジットを購入することになった。
現在、全国的に水田中干延長は広まっているが、その弊害として米の反収が減り、品質も低下する可能性がある。その課題に対し、両社で研究し解決策を完成できれば、温室効果ガス排出量削減に向けた水田中干延長を行う農家の負担は軽減され、水田中干延長は今より普及していくと考えられる。
鈴生は今後、静岡県内をはじめ、全国の農家への「顔が見えるクレジット協会」の紹介やクミアイ化学と培ってきた技術の共有、勉強会を開き、水田クレジットの認証・代理登録・販売までを一気通貫で支援。
さらに、「顔が見えるクレジット協会」を通じて、水田中干しにより創出されたJ-クレジットをどこの誰が創出したのかがわかるようにし、信頼性の高いJ-クレジットを地域の企業が購入できる仕組みを展開する。
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