米に関するマンスリーレポート公表 農水省が示す最新需給と価格動向2024年11月20日
農水省は11月19日、米に関する価格動向や需給動向に関するデータを集約・整理した「米に関するマンスリーレポート(令和6年11月号)」について取りまとめた。令和6年産米の供給や価格の動向、輸出入の現状など、国内外の米市場が直面する現状を詳しく解説している。
「米に関するマンスリーレポート」は、農林水産省が毎月発表する資料で、国内の米市場に関する詳細なデータを提供している。農業・流通業関係者にとって、米の需給や価格動向、生産計画を考えるうえで重要な参考材料となっている。令和6年11月号では、需給バランス、価格動向、生産状況、輸出入の現状を網羅的に解説している。
国内の米需給は、令和6/7年主食用米の供給量が836万トン、需要量が674万トンと見込まれ、供給が需要を大幅に上回る状況が続いている。人口減少の影響などが消費量の減少を引き起こし、この需給ギャップが大きな課題となっている。一方、相対取引価格は前年よりあがり、小売価格にもその傾向が表れている。特に一部の品種においては需給の変動による価格の不安定さが見られる。
生産においては、令和6年産の水稲作付面積が前年から1万5,000ヘクタール増加し、全国で135万9,000ヘクタールに達した。予想収穫量は734万5,000トンで、10アール当たりの平均収量は540キログラムと見込まれる。全国的に天候条件に恵まれた一方、一部地域では日照不足や記録的な高温の影響が一因となり、収量が減少した地域も確認された。
輸出入の動向では、令和6年上半期のコメおよび加工品の輸出量が前年同期を上回ったことが注目される。特に米菓や日本酒といった日本独自の食品が、海外市場で引き続き高い需要を得ている。
消費のトレンドを見ると、家庭内消費は対前年同月比でかわらないが、業務用需要は1.9%の伸長。冷凍食品や加工食品向けの需要が拡大する兆しがあり、これらの分野が今後の成長を支える重要な要素となると予測される。
詳細なデータや分析結果は、農林水産省の公式ウェブサイトで確認可能。
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