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米:農業倉庫 火災・盗難防止強化月間2022

【農業倉庫 火災・盗難防止強化月間2022】万が一に備え点検を 農業倉庫基金理事長 長瀬仁人氏2022年11月21日

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公益財団法人農業倉庫基金理事長 長瀬仁人氏公益財団法人
農業倉庫基金理事長
長瀬仁人氏

平素、当基金の事業にご支援、ご協力をたまわり、厚くお礼申し上げます。

当基金では、令和4(2022)年11月15日から令和5(23)年1月31日までを、「農業倉庫火災・盗難防止強化月間」に設定し、JA全農と連携して、施設の防災防犯の徹底を図る運動を展開しているところです。

前年度では、ライスセンターで発生した2件の火災事故に対して当基金として損害補償金をお支払いさせていただいたのですが、今年度は現時点でカントリーエレベーターの火災事故が2件発生しています。うち1件は被害数量が大きく、基金の火災事故補償額としては過去最大になると見込んでいるところです。

乾燥作業等で直接火を扱うことがない農業倉庫においても、破損した機械のベアリングの摩擦熱による発火や老朽化による漏電や改修工事の火花により火災となった事例もあるので、注意が必要です。また大事には至らなかったものの、農業倉庫の空くん蒸に使用したリン化アルミニウムくん蒸剤の残渣(ざんさ)が発火したなどの話も聞いています。定期的に農業倉庫周りの整理や清掃などを徹底して、放火防止の観点からも倉庫周辺に燃えやすいものを放置しないこと、倉庫の前室には灯油などの危険物を置かず、火災警報設備や消火設備は定期的に点検して万が一の時に使用できるようにしておくことが重要です。

また、近年は産地での農産物盗難が増加傾向にあり、関連報道を目にする機会も増えました。農林水産省の調査(平成30=2018=年度)によれば、ほ場での盗難被害が中心ですが、一部倉庫等での盗難被害もあるようです。保管米麦の盗難事故防止のためには、防犯責任者を任命して防犯体制を明確にするとともに、不在時は各倉庫や敷地入り口の施錠を必ず行い、防犯灯を設置して、適時見回り等を実施願います。保管台帳と現物在庫が一致していることを毎月確認することも重要です。

大切な米麦の保管管理に万全を期すためにも、この強化月間の期間中に、役職員の防災防犯体制を確認のうえ、火災と盗難防止に重点をおいた管内全施設の巡回点検の実施をお願い申し上げます。

なお、直接火を扱うカントリーエレベーター、ライスセンター施設の火災事故は、残念ながらほぼ毎年どこかで発生しています。そのほとんどが乾燥機や関連設備の点検整備と清掃が不十分だったことが原因なので、この期間にあわせてご確認をお願い申し上げます。

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