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日本酪農を守れ! 酪政連が大会とデモ2013年8月1日

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 日本酪農政治連盟は7月31日、東京都内で「日本酪農を守る全国酪農民大会」を開催した。北海道から沖縄まで650人の酪農家が集まり、TPP交渉での重要5品目を関税撤廃の例外とすることや、酪農経営安定対策の実現などを求め決議を採択した。大会後はデモ行進を行い、厳しい酪農経営の現状を訴えるとともに、牛乳・乳製品の消費拡大を呼びかけた。

◆円安が経営を直撃

 佐々木勲委員長は「飼料、生産資材の高騰で大変な努力をしたが、経営が成り立たなくなった。アベノミクスが大きな痛手だ。酪農家は地域のリーダー。酪農家とともに地域が崩壊してしまうのではないか。毎日、安全でおいしい牛乳を供給する使命を果たしていかなればならない。希望と魅力のある産業として安心できる酪農にしていこう」と訴えた。
酪農家の窮状を訴える佐々木勲委員長 来賓としてあいさつした自民党の酪政会会長の森英介衆議院議員は「デフレからの脱却、経済再生で良い兆候がでているが、これを地方でも実感できることが課題。しかし、円安で飼料が高騰するなど酪農家が塗炭の苦しみにあることは理解している。飼料価格安定対策をしっかり講じていく」などと話した。また、自民党のTPP対策委員会の西川公也委員長は「(重要5品目を守るなどの)党の決議を守る、この方針は微動だにしない。政府の交渉団にも厳しく申し入れている。何としても勝ち抜く」などと強調した。

(写真)
酪農家の窮状を訴える佐々木勲委員長


◆次代に引き継ぐために

集会後のデモ行進。牛の着ぐるみも登場し、永田町から霞が関、日比谷周辺を練り歩いた。 大会では「日本酪農を守るための決議」を採択。「政権交代後の円安、TPP交渉参加表明などにより、わが国の酪農情勢は極めて厳しく推移しており。このまま放置することは日本酪農の存亡につながりかねない」として、次代に受け継ぐことができるよう5項目の政策実現を求めた。 要請事項は[1]日本外交における確固たる酪農の位置づけ[2]酪農所得補償のための経営所得安定制度の確立[3]飼料価格安定対策と自給飼料生産振興のための農地直接支払制度の拡充[4]震災・原発事故からの早急な復興、除染対策[5]牛乳乳製品の消費拡大等のための消費者理解醸成対策。
 酪農家は廃業によって2万戸を下回り1万9000戸になった。北海道では24年度に210戸が離農し、2年続けて3%減だという。北海道の代表者は「生産目標を達成できない。後継者に経営継承できる魅力ある産業にしなければならない」と訴えた。また、政策提言として「地域条件でコストが違う、条件に合わせて乳価の引き上げなどの経営支援策が必要」などの意見もあった。

(写真)
集会後のデモ行進。牛の着ぐるみも登場し、永田町から霞が関、日比谷周辺を練り歩いた。


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