放牧牛の繁殖管理、大幅省力化 農研機構2014年2月6日
プログラムを新たに開発
効率的な放牧牛管理は、牛の発情時期を見極めて人工授精することだが、農研機構は、定時人口受精と、早期妊娠診断を組み合わせたあらたな放牧牛の繁殖プログラムを開発した。公共牧場などの繁殖管理コストを25%程度削減できるという。
このプログラムは、1回目の定時人工授精(TAI)の後、早期診断を用いることで、受胎を確認できなかった牛に対して2回目のTAIを短期間のうちに実施できる。毎日の発情観察などの作業が不要で、プログラムに必要な45日間で、放牧牛を集める回数が6回だけですむ。一般的な発情観察の33回に比べて作業が大きく軽減され、繁殖管理コストは4分の1になる(下表参照)。
放牧条件下の黒毛和種育成牛・経産牛とホルスタイン種育成牛に適用した場合、2回のTAIによる妊娠率はいずれも8割以上になり、現在の公共牧場の成績より高い妊娠率が確認できたという。
(上表は農研機構による試算)
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