飼料用米の検査規格を了承 農産物検査規格2014年3月31日
農水省は3月26日に農産物検査規格検討会を開き、飼料用米の検査規格について了承を得た。
26年産からの米政策の見直しで飼料用米の数量払いが導入されることになったが、数量については農産物検査規格の枠組みを使うことになっている。
ただ、食用米の流通を前提とした現在の検査規格で飼料用米の検査を行うと、相当量が「規格外」に格付けされることが想定され、実需者が求める品位区分になっていないことが考えられることから、農水省は飼料用米を扱ってきた生産現場、飼料会社などに実態を聞き取ったうえで、新たに飼料用米の検査規格を提案した。
その結果、飼料用米の使用では、産地・品種は考慮されておらず、品位についても「飼料用米として使用できるかどうか」だけであって、それ以上の品質区分はしていないことが分かった。
ただ、畜種によって飼料用米の使用形態が異なることから、実需者の要望に応じて「もみ」、「玄米」の区分は行われている。
こうした生産・流通・利用の実態をふまえて「玄米」と「もみ」の2つの検査規格を設定するとともに、等級区分は「合格」と「規格外」とした。
○【玄米】の合格品位
▽水分最高限度15%(当面は1.0%を加算)
▽被害粒最高限度25%
▽異種穀粒最高限度(もみ3%、麦1%、もみと麦を除いたもの1%)
▽異物最高限度1%
を基準とする。
「規格外」は「異臭のあるものまたは合格の品位に適合しないものであって、異種穀粒及び異物を50%以上混入していないもの」とする。
○【もみ】の合格品位
▽水分最高限度14.5%(当面は1.0%を加算)
▽被害粒最高限度25%
▽異種穀粒最高限度(麦1%、麦を除いたもの1%、玄米の設定はなし)
▽異物最高限度2%とする。
異種穀粒に玄米を含めないのは飼料としての利用では問題がないため。また、異物最高限度は、玄米よりも異物が多い実態をふまえて玄米規格(1%)より緩和した。
(関連記事)
・TPPを先取りする生産調整政策の廃止(2014.03.26)
・飼料用米の普及拡大めざす 3月、都内で集会(2014.02.18)
・飼肥料作物の作付面積2%減(2014.01.31)
・(79)飼料米への作付転作は期待できるか(2013.12.06)
・生産調整の廃止と「主作」栽培を強調(2013.11.25)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(130)-改正食料・農業・農村基本法(16)-2025年2月22日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(47)【防除学習帖】第286回2025年2月22日
-
農薬の正しい使い方(20)【今さら聞けない営農情報】第286回2025年2月22日
-
全76レシピ『JA全農さんと考えた 地味弁』宝島社から25日発売2025年2月21日
-
【人事異動】農林中央金庫(4月1日付)2025年2月21日
-
農林中金 新理事長に北林氏 4月1日新体制2025年2月21日
-
大分いちご果実品評会・即売会開催 大分県いちご販売強化対策協議会2025年2月21日
-
大分県内の大型量販店で「甘太くんロードショー」開催 JAおおいた2025年2月21日
-
JAいわて平泉産「いちごフェア」を開催 みのるダイニング2025年2月21日
-
JA新いわて産「寒じめほうれんそう」予約受付中 JAタウン「いわて純情セレクト」2025年2月21日
-
「あきたフレッシュ大使」募集中! あきた園芸戦略対策協議会2025年2月21日
-
「eat AKITA プロジェクト」キックオフイベントを開催 JA全農あきた2025年2月21日
-
【人事異動】農林中央金庫(4月1日付、6月26日付)2025年2月21日
-
農業の構造改革に貢献できる組織に 江藤農相が農中に期待2025年2月21日
-
米の過去最高値 目詰まりの証左 米自体は間違いなくある 江藤農相2025年2月21日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】有明海漁業の危機~既存漁家の排除ありき2025年2月21日
-
村・町に続く中小都市そして大都市の過疎(?)化【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第329回2025年2月21日
-
(423)訪日外国人の行動とコメ【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年2月21日
-
【次期酪肉近論議】畜産部会、飼料自給へ 課題噴出戸数減で経営安定対策も不十分2025年2月21日
-
「消えた米21万トン」どこに フリマへの出品も物議 備蓄米放出で米価は2025年2月21日