豚流行性下痢、対策を強化 農水省2014年4月10日
昨年10月に7年ぶりの発生が確認された豚流行性下痢は4月7日現在で21県で発生している。このため農林水産省はウイルス拡散防止対策やワクチンの安定供給対策などを強化する。
豚流行性下痢(PED)は、法定伝染病である口蹄疫ほど伝播力は強くない。糞便を介して豚といのししが感染し水様性下痢を起こす。病原体はウイルスで人には感染しない。体力のない10日齢以下のほ乳豚では高率に死亡する場合があるが、成長した豚は発症しても回復する。
予防法は農場への病原体の侵入防止。また、妊娠豚にワクチン2回接種し、その乳をほ乳豚に飲ませると発症を防いだり、症状を軽減させることも可能だという。
発生状況は4月7日現在、21県262戸。約18万6000頭で発症し、約4万頭が死亡している。
このため農場入り口の消毒の徹底による侵入防止対策、車両消毒による農場間伝播防止対策、排泄物の適切な管理などを行ってきたが、今後は、消毒機器の設置や消毒実施に必要となる経費について支援する緊急的な追加措置を実施する。
また、四半期ごとのワクチン生産計画を都道府県等を通じて農家に情報提供、一方で農家の需要見込みを都道府県を通じて把握してメーカーに伝えるなど、安定的で円滑にワクチン供給できる対策を実施する。生産者団体が計画的にワクチン保管を行う場合の経費支援も実施する。
(関連記事)
・精肉の国産志向が顕著に JC総研調査(2014.04.09)
・日豪EPAで崖っぷちに立つ牛肉(2014.04.07)
・飼料用米で育てた畜産物 9割が購入希望(2014.03.31)
・ポーランドからの豚肉輸入を停止(2014.02.21)
・4県5200頭以上死亡 豚の下痢、被害広がる(2014.01.29)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(138)-改正食料・農業・農村基本法(24)-2025年4月19日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(55)【防除学習帖】第294回2025年4月19日
-
農薬の正しい使い方(28)【今さら聞けない営農情報】第294回2025年4月19日
-
若者たちのスタートアップ農園 "The Circle(ザ・サークル)"【イタリア通信】2025年4月19日
-
【特殊報】コムギ縞萎縮病 県内で数十年ぶりに確認 愛知県2025年4月18日
-
3月の米相対取引価格2万5876円 備蓄米放出で前月比609円下がる 小売価格への反映どこまで2025年4月18日
-
地方卸にも備蓄米届くよう 備蓄米販売ルール改定 農水省2025年4月18日
-
主食用МA米の拡大国産米に影響 閣議了解と整合せず 江藤農相2025年4月18日
-
米産業のイノベーション競う 石川の「ひゃくまん穀」、秋田の「サキホコレ」もPR お米未来展2025年4月18日
-
「5%の賃上げ」広がりどこまで 2025年春闘〝後半戦〟へ 農産物価格にも影響か2025年4月18日
-
(431)不安定化の波及効果【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月18日
-
JA全農えひめ 直販ショップで「えひめ100みかんいよかん混合」などの飲料や柑橘、「アスパラ」など販売2025年4月18日
-
商品の力で産地応援 「ニッポンエール」詰合せ JA全農2025年4月18日
-
JA共済アプリの新機能「かぞく共有」の提供を開始 もしもにそなえて家族に契約情報を共有できる JA共済連2025年4月18日
-
地元産小粒大豆を原料に 直営工場で風味豊かな「やさと納豆」生産 JAやさと2025年4月18日
-
冬に咲く可憐な「啓翁桜」 日本一の産地から JAやまがた2025年4月18日
-
農林中金が使⽤するメールシステムに不正アクセス 第三者によるサイバー攻撃2025年4月18日
-
農水省「地域の食品産業ビジネス創出プロジェクト事業」23日まで申請受付 船井総研2025年4月18日
-
日本初のバイオ炭カンファレンス「GLOBAL BIOCHAR EXCHANGE 2025」に協賛 兼松2025年4月18日
-
森林価値の最大化に貢献 ISFCに加盟 日本製紙2025年4月18日