配合飼料価格750円値下げ JA全農2015年3月23日
JA全農は3月20日、4?6月期の配合飼料供給価格を1?3月期より1tあたり約750円値下げすると発表した。
値下げ幅は全国全畜種総平均。改定額は地域別・畜種別・銘柄別に異なる。
価格改定にあたってJA全農が発表した飼料情勢は以下のとおり。
トウモロコシのシカゴ定期は原油安の影響でエタノール需要が減少すると見込まれたことや、南米産新穀トウモロコシの生育が順調に推移したことなどから昨年12月の1ブッシェル(約25.4kg)4.1ドル台が3.7ドル台まで下落した。その後、2月10日発表の米国農務省の需給見通しで期末在庫が下方修正されるとの見方から上昇し、現在は3.9ドル前後で推移している。また、内陸産地からの輸送運賃などは、燃料価格の下落や輸送需要の緩和などから値下がりしている。今後は米国産新穀トウモロコシの作付け面積が減少すると予想されていることから、相場は底堅く推移すると見込まれている。
大豆粕のシカゴ定期は1月12日発表の米国農務省需給見通しで米国産大豆の期末在庫が事前予想を上回ったことから1トン360ドル台となった。その後、2月には南米産新穀大豆の収穫遅れが懸念されたこと、ブラジルでのガソリン税値上げに対する運送業者のストライキにより穀物輸出の船積みが停滞したことなどから価格が上昇し、現在は1トン380ドル前後で推移している。国内大豆粕価格はシカゴ定期の下落で値下がりが見込まれている。
米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は12月上旬には1トン40ドル台で推移していたが、原油価格の下落により燃料価格が値下がりしていること、中国向けの鉄鉱石・石炭輸送が低迷していることなどから軟調に推移し、現在は33ドル前後で推移している。
今後は、南米産新穀の輸出需要はあるものの、船腹需給が緩和していることなどから現行水準で推移していくと見込まれている。
為替相場はスイス中央銀行が金融政策を変更したためリスク回避の動きから116円台まで円高が進んだものの、米国の経済指標が良好であること、ギリシャの財政破綻懸念が後退したことなどから、現在は120円前後で推移している。今後は、米国の利上げが期待されていること、日本の金融緩和が継続する見通しであることから、円安基調で推移することが見込まれている。
(関連記事)
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