精肉消費5年連続増 輸入品への抵抗減る2017年4月7日
家庭での畜産物摂食量がじわりと増えている。(一社)JC総研の「畜産物等の消費行動に関する調査」によると、牛肉、豚肉、鶏肉、卵、牛乳の精肉全体で、5年連続で増加傾向が続いている。一方、輸入精肉の摂食も微増傾向にあり、「家庭では食べない」が減っていることから、輸入精肉に対する不安感が減りつつあることが伺える。
家庭・自宅で調理する人の摂食頻度で、「週に1日以上(「毎日」+「週の半分以上」+「週1~3回」)食べている人は、牛肉が30.5%(前回31.0%)で微減だったものの、豚肉72.9%(同72.7%)、鶏肉64.5%(同63.1%)と微増および増加となった。卵も同様84.8%(同83.5%)だった。なお牛乳は68.6%(同67.9%)で微増となり、「ほとんど飲まない」が20.6%(同20.9%)と、僅かながら減った。
そこで精肉全体の家庭摂食量をみると、「増えた」が2013年調査以降増加。16年は10.0%(前回8.6%)で、はじめて1割となった。11年4.6%、12年5.3%だったことから、精肉合計は5年連続の増加となった。うち国産は牛肉が5.6%(同4.6%)、豚肉9.3%(同8.3%)、鶏肉10.9%(同9.0%)と、いずれも増えた。
一方、輸入精肉は、牛肉が5.8%(同4.6%)、豚肉5.2%(同5.0%)、鶏肉4.2%(同3.9%)
といずれも増加ないしは微増だった。さらに「家庭では食べていない」という"国産こだわり派"は、牛肉で18.5%(同20.4%)、豚肉22.3%(同23.5%)、鶏肉27.3%(同27.9%)と減少。精肉購入時の選択でも国産を選ぶ人が、牛肉が59.9%で前回と同率。豚肉72.3%(同70.5%)で増加、鶏肉は73.8%(同74.0%)で微減だった。国産を選ぶ人の中で「国産しか買わない」がいずれも減少し、「国産か外国産かわからない(こだわらない)」人がいずれの品目でも僅かながら増えている。
さらに詳しくみると、国産こだわり派は、牛肉では既婚男性63.3%(同59.9%)、単身男性42.1%(同38.9%)で、男性層で増えたのが目立つ。豚肉、鶏肉でも同じ傾向が見られ、特に単身男性は全ての精肉で増加した。ただ、「こだわらない」派は3品目とも1割を超えており、単身男性は産地への関心が薄い。
一方、外国産精肉を選ぶ理由は3品目とも「国産品」の価格高を挙げる人が増えた。牛肉ではトップが「輸入国が安心できる」が33.6%(前回33.5%)、「外国産が特売」31.0%(30.3%)、「国産品が高い」26.5%(同25.3%)と、いずれも増えた。また最近の赤味肉ブームを反映して、「赤味の肉が食べたい」が10.0%(同6.06%)で1割に達した。「国産品が高い」は豚肉、鶏肉とも外国産を選ぶ理由の2位になっており、それぞれ27.0%(同26.9%)、23.9%(同23.3%)と微増している。牛、豚、鶏ともに「国産品が高い」がじわりと増加していることが分かる。
なおこの調査はインターネットリサーチで昨年11月に実施。全国2325人の回答を集計した。
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