豚の腸内環境が免疫機能に与える影響、畜産技術に応用 山形の企業が共同研究2020年10月28日
山形県を拠点に腸内環境を適切にデザインすることで病気ゼロの実現をめざす(株)メタジェンと、ブランド豚「米の娘ぶた」を中心に食肉の生産から加工・販売を手掛ける(株)大商金山牧場は、ブタ腸内環境の変化が免疫機能に与える影響を明らかにするため共同研究を始めた。同研究により、淘汰の少ない安定的な養豚の実現や、消費者ニーズに合った商品開発に繋げるための研究開発を進める。
国内養豚の課題の一つとして、感染症リスクを軽減し疾病を予防する新たな肥育技術開発がある。その一方で、疾病予防目的で抗生物質を使用しない有機畜産(オーガニック)の需要の高まりも見られる。
疾病予防と有機畜産を両立するには、ブタ本来の免疫機能の底上げが重要で、腸内環境を適切にコントロールすることにより可能になることから、最先端の腸内環境解析技術を持つメタジェンと、山形県内の大手総合食肉企業、大商金山牧場が連携。腸内環境を介したブタの免疫機能の向上を目的とした共同研究が始まった。
共同研究では、妊娠したブタと仔ブタを対象に独自に調合したオリジナル飼料を与え、飼料摂取時にブタ腸内環境へ与える影響について、メタジェン独自の腸内環境評価手法「メタボロゲノミクス︎」を使って腸内環境の解析を実施する。
さらに、飼料の摂取による腸内環境の変化が免疫機能(感染抵抗性)に与える影響を可視化するため、感染症予防に重要な役割を担う「免疫グロブリンA(IgA)」を測定し、腸内環境データと合わせて統合解析を行う。
共同研究により、ブタ腸内環境の変化が免疫機能に与える影響のメカニズムを明らかにすることで、淘汰の少ない安定的な養豚の実現と今後の有機畜産の発展への貢献をめざす。
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