脱炭素社会へ牛舎を利用 敷地外での太陽光発電を自己託送 デジタルグリッド2021年2月25日
デジタルグリッドは、再生可能エネルギーの導入拡大に向け、ソニーとFDと共同で、ソニー敷地外での太陽光発電を活用した自己託送の取り組みを4月から愛知県で運用を開始する。

自己託送は、自家発電した電気を電力会社の送配電網を使って離れた自社拠点に送電する方式。今回の取り組みでは、ソニー敷地外の牛舎(愛知県東海市)の屋根に設置した約400kWの太陽光発電設備で発電したソニーグループの電力を、電力会社の送配電ネットワークを介し、約30キロ離れたソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ(株)の幸田サイト(愛知県額田郡)へ供給することで、発電した電力の自家消費を実現する。
牛舎(酪農家)は、自己託送の施設所有者として、牛舎などの資産の有効活用が可能となり、ソーラーパネルを設置する屋根の賃貸収入が得られる。また、牛舎の屋根に自己負担なくソーラーパネルを設置することで、牛舎内が夏場は約3度涼しくなり、生産環境が改善する。
同取り組みにおける各社の役割とそれぞれのメリットは次の通り。
■デジタルグリッド株式会社
<役割>
・国内初の民間電力取引所として運用を開始した、発電家と需要家が直接契約できるP2P電力取引プラットフォーム「デジタルグリッドプラットフォーム(DGP)」を活用した発電・託送の同時同量の実現・固定価格買取制度(FIT)に依存しない再エネの調達の仕組み提供・AIによる発電予測・電力広域的運営推進機関(OCCTO)への計画地提出<メリット>・デジタルグリッドプラットフォーム(DGP)の参加社の増加による電力取引の拡大・多様化。
■ソニー株式会社
<役割>
・オフサイト自己託送の企画・運用・発電者・需要者<メリット>・自社の敷地には限界があるが、同スキームでは敷地外を活用することができるため、再エネの調達手段が広がった・今回はFD所有の太陽光発電設備を利用したので、ソニーは大幅な投資が必要なく再エネを現在の電力より安価に且つ直接調達できたことで経済効果が発生。
■株式会社FD
<役割>
・オフサイト自己託送の発案・太陽光発電設備の設計・施工・所有者<メリット>・サービス提供先の場所に関わらず、太陽光発電設備を設置した場所から提供可能・再エネ需要企業などサービス提供先を選択することができる・サービス契約の解約があったとしても、設備を撤去することなく、他の再エネ需要企業に提供することができる(解約時リスクの軽減)・今回は牛舎を選択したことで一次産業への貢献も果たせた。
■牛舎(酪農家)
<役割>
・オフサイト自己託送の施設所有者<メリット>・牛舎などの資産の有効活用が可能となる・ソーラーパネルを設置する屋根の賃貸収入・牛舎屋根に自己負担なくソーラーパネルを設置。これにより牛舎内が夏場は3度程度涼しくなる遮熱効果が生まれ、生産環境が改善。
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