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鶏のふん量低減飼料で特許取得 「小麦」使用が鍵-JA全農2021年6月22日

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JA全農は6月21日、JA全農北日本くみあい飼料(株)と共同で「ふん量低減のための家きん用飼料」の特許を取得したと発表した。

採卵鶏農場

畜特許取得日は令和3年5月28日。

JA全農飼料畜産中央研究所で養鶏研究室では、飼料成分や飼料原料の構成によって鶏ふん発生量を減らす研究開発を進めたきた。研究の成果をもとに北日本くみあい飼料と配合飼料の共同製造と実証実験を行ったところ、生産現場で約20%の鶏ふん発生量が低下したことを確認した。

鶏ふん低減飼料では、主原料のトウモロコシを減らし小麦に変えた。それによって消化・吸収性が良くなり排泄物が減ったという。また、繊維含量を2.7%以下に抑えた。繊維が多いと鶏ふんも水分が増え処理に手間がかかる。飼料の繊維質を抑えると、鶏は以前ほど水を飲まなくなることが確認されているが、水分を制限しているわけではなく採卵量に影響しないことも確認された。

北日本くみあい飼料が供給する飼料、UNK(Useful Nature Kind)シリーズで販売しており、同社が扱う養鶏用飼料の半分がすでにこの鶏ふん低減飼料に転換し月1万t強が供給されているという。

養鶏場から発生する鶏ふん糞は、発酵することで良質な有機肥料になる一方、臭いやハエが飛び交うなど環境問題の原因になりやすく、養鶏生産者は鶏ふんの処理に苦慮しているのが実態だ。

現在、鶏ふん低減飼料は冬が長く肥料需要期間が短いため鶏ふん処理が課題となっている東北地区で販売拡大をしているが、JA全農では鶏ふん処理に課題を抱える生産者に向け「全国的に拡大していきたい」(JA全農畜産生産部)と話している。

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