牛群管理・共有型電子カルテ「vetell」がV4.3にアップデート2021年9月13日
株式会社VETELLは9月9日、牛群管理・共有型電子カルテ「vetell」をV4.3にアップデート。農家の重要なパートナーである「獣医師・人工授精師・診療所向け機能」を大幅にアップデートし、その機能を強化した。情報共有の機能が格段に向上し、多くの農家がvetellを活用できるようになる。
アップデートにより、「診療カルテ出力機能」など、獣医師・人工授精師・診療所向け機能を大幅に拡充、各種証明書発行機能の実装、ユーザリクエストに対応した操作性改善した。内容は以下の通り。
<診療カルテ出力機能>
診療と検診の記録について、事故発生通知・事故転帰内訳およびカルテフォーマットでのエクセル出力ができるようになった。vetellに記録されてデータから直接カルテ出力ができることで、獣医師の労務軽減・転記ミスを無くし、業務の精度向上が実現できる。また、出力したい日を選択可能で、、必要な時に必要なカルテをいつでも出力でき、複数頭一括での出力も可能。
<投薬経路項目の設定オプション追加>
投薬経路の項目に対し、以下のオプションが設定できるようになった。
■指示/処方のみで投与しない
・獣医師から農家に対し「投薬・処方の指示」のみ。
・薬治などを記録には残すが、その記録のタイミングで牛に投与されない。
などの場合に使用。これにより薬品の出荷制限期間にカウントされなくなる。
■薬剤費が発生しない
・牧場で所持している薬品を使って、投与の指示のみを出した場合などに使用 。これにより薬品の薬剤費が経費計上されなくなる。
■1診療につき1回のみ技術料が発生
・点滴などで、複数の薬剤を投与した場合でも、その技術料を合算して計上したい場合に使用
■以下の投薬があるときは技術料が発生しない
・点滴と静脈注射など同時に投与する場合は、片方の技術料だけが発生するというものに使用
<診療固定費の設定機能>
診療・検診にかかる、初診料・往診料・車代を項目として作成し、処置の技術料とは別に診療費として設定できるようになった。診療費は、牧場収支における経費として計上される他、診療カルテにも記載される。
<診療所プログラム機能>
牧場プログラム機能とは別に、診療所単位でプログラムを作成できるようになった。診療所プログラムによって生成される予定には、診療所の処置プリセットを設定することができる。イベント起動の診療所プログラムは、あらかじめ牛に適用しておく手順は必要なく、イベントの記録時にプログラムを実行するかどうかを選択できる。
<vetell未加入牧場の記録管理機能>
vetellを利用していない牧場を「未加入牧場」として登録することにより、その牧場の牛に対する治療などの記録もつけられる。また、獣医師が単独で利用できるようにした。機能には一部制限があるが、通常の牧場とほぼ同じ操作感で記録をつけられる。
◎共通アップデート
<各種証明書の出力>
エクセルファイルとして、以下の証明書を出力できるようになった。
・人工授精/受精卵移植証明書
・妊娠鑑定書
・ワクチン証明書
<ユーザの資格設定>
ユーザ設定として、人工授精師・受精卵移植師・獣医師の資格有無の設定、および免許番号を設定できるようになった。資格設定の有無により、診療カルテや各種証明書の出力機能が以下のとおり有効化される。
<イベント記録プログラムの実行時確認>
イベント起動のプログラムについて、診療所プログラムと同様に、牛に適用されているプログラムを実行するかどうかを、イベント記録時に選択できる。
<アクティビティの一括削除>
複数頭に対して一括入力したえさ・治療などの記録を、アクティビティ表示から一括で削除できるようになった。削除されたアクティビティは打消し線で表示される。
<項目選択の操作性改善>
入力補完による選択が可能なえさ・薬品等について、スマートフォンでの操作性を改善。種雄牛・出荷先の選択について、えさ・薬品等と同様に入力補完での選択ができるようになった。
<その他の改善・変更>
・「保存」「削除」等の実行ボタンについて、視認性改善のためデザインを見直した。
・診療記録の入力項目のうち、農家向けでない「診断名」や「稟告」「症状」は、診療所のユーザのみが入力する項目へと変更。
・診療所のユーザは、検診記録についても診断名を選択できるようになった。
・予防記録としてワクチンを投与する際、Lot No. と有効期限を入力できるようになった。
・処置プリセットで使用中の薬品や処置項目を誤って削除できないようにした。
・流産の分娩記録について、イベント詳細およびCSV出力での記載内容を改善。
・ユーザ権限設定画面について、ユーザ未選択時の一覧が見やすくなるようレイアウトを改善。
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