畜舎の換気状況を見える化「サーモニ CO2プラス」開発 ライブストックジャパン2022年2月2日
北里大学発ベンチャーのライブストックジャパン合同会社(青森県十和田市)は、家畜の生産性に影響する畜舎の換気状況の目安であるCO2(二酸化炭素)濃度をリアルタイムで遠隔モニタリングできるシステム「サーモニ CO2プラス」を開発し、サービスを始める。
「サーモニ CO2プラス」の概要
「サーモニ CO2プラス」は、環境センサー端末のみで家畜に対する独自の熱環境指標(ストレス度合い)として畜産農家に提供しているサービス「サーモニ」に、CO2濃度をモニタリングできる機能を新たに付加したもの。同サービスにより、畜産農家は、家畜に対する暑熱・寒冷ストレスのリスクのほか、畜舎の換気状況をスマホでいつでも把握。また、適切な換気が行われることによって、換気不足が原因で発症する疾病や生産性の低下を軽減できるようになる。
畜舎では、家畜の呼気による二酸化炭素やメタン、排泄物から発生するアンモニアなどの有害ガスが蓄積する。アンモニア濃度が高い畜舎では、特に幼畜で鼻・気管の粘膜が炎症を起こし易いことが知られており、子牛では換気不足になりがちな冬期に呼吸器疾患が増加することが報告されている。
畜舎の換気は適正な熱環境の維持だけでなく、空気中の有害物質の除去や新鮮空気の供給のために不可欠な環境制御の手法のひとつだが、多くの場合、畜舎の換気は経営者の勘や体感によって管理されており、結果的に生産性の低下を招いている。
畜舎内の換気量を把握する手段としては、送風機や換気扇からの風量を風速計で測定したり、ガス検知管などを用いて風の流れを確認する手段が用いられてきた。一方、近年ではICTの普及によって、種々のセンシングデータをいつでもどこからでも把握できるようになってきている。
また、新型コロナウイルス対策の一環として、室内のCO2濃度をモニタリングすることで換気の状況を把握し、"密"を回避する取り組みが広く普及していることから、畜舎の換気状況の目安であるCO2濃度をリアルタイムで遠隔モニタリングできる新たなサービスを開発した。申込み・問合せは、ライブストックジャパン(電話)090-3367-2525、(メール)livestock@ozzio.jp。
「サーモニ CO2プラス」のスマホ画面
重要な記事
最新の記事
-
日本人と餅【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第331回2025年3月7日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「コメ騒動」の原因と展望~再整理2025年3月7日
-
(425)世界の農業をめぐる大変化(過去60年)【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年3月7日
-
「とやまGAP推進大会」に関係者約70人が参加 JA全農とやま2025年3月7日
-
新潟県産チューリップ出荷最盛期を前に「目合わせ会」 JA全農にいがた2025年3月7日
-
新潟空港で春の花と「越後姫」の紹介展示 JA全農にいがた、新潟市2025年3月7日
-
第1回ひるがの高原だいこん杯 だいこんを使った簡単レシピコンテスト JA全農岐阜2025年3月7日
-
【スマート農業の風】(12)ドローン散布とデータ農業2025年3月7日
-
小麦ブランの成分 免疫に働きかける新機能を発見 農研機構×日清製粉2025年3月7日
-
フードロス削減へ 乾燥野菜「野菜を食べる」シリーズ発売 農業総研×NTTアグリ2025年3月7日
-
外食市場調査1月度市場規模は3066億円2019年比94.6% コロナ禍以降で最も回復2025年3月7日
-
45年超の長期連用試験から畑地土壌炭素貯留効果を解明 国際農研2025年3月7日
-
日本赤十字社のプロジェクト「ACTION!防災・減災」に参加 コープみらい2025年3月7日
-
健康増進へ野菜摂取レベルなど競う企業対抗企画 タキイ種苗が優勝2025年3月7日
-
フルーツピークス横浜ポルタ店2周年記念 いちごの超豪華パフェや感謝価格のタルト登場2025年3月7日
-
EVトラックの最適充電マネジメントシステムサービスを提供開始 グリーンコープ生協くまもと2025年3月7日
-
「金芽米」活用で市職員の花粉症予防・改善にチャレンジ 大阪・泉大津市2025年3月7日
-
台湾へのイチゴ輸出を本格化 JAかみましき2025年3月7日
-
道の駅「明治の森・黒磯」で「手塚さんちの長ねぎドレッシング」新発売2025年3月7日
-
鳥インフル 米デラウェア州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年3月7日