与論島の黒毛和牛をブランドに 10日までCF実施中 ヨロンアイランドビーフ事業所2022年3月9日
奄美群島広域事務組合/(一社)奄美群島観光物産協会は、令和3年度の支援事業により、与論島黒毛和牛の経産牛事業化(ヨロンアイランドビーフ事業所)を総合支援。その一環で、農家の収入改善や環境保全と地方創生、8つのSDGsの実現に向けた資金を調達するため、クラウドファンディングの「CAMPFIRE」でプロジェクトを実施中。3月10日までに目標金額300万円の支援をめざしている
ヨロンアイランドビーフ事業所による与論島黒毛和牛の経産牛事業は、JA、観光協会、商工会、著名なシェフなど多くの支援を受けながら、生産者と販売事業者がヨロンアイランドビーフ事業としてスタート。クラウドファンディングは、当初の募集金額目標100万円を5日で達成し、3月10日までに、新たに目標金額300万円の支援募集を設定した。計画では、事業の収益は障害者の雇用や循環型農業の推進などにも充てられる。
ヨロンアイランドビーフのステーキ肉
ヨロンアイランドビーフ事業は、牛農家と販売者が協力し合い、島ぐるみで取り組む新しいSDGs事業。飼料の改良や堆肥化など環境保全に全力で取り組みながら、島で育つ母牛を再肥育し、全国の方に喜んでもらえる肉質と価格でブランド化を計画している。生産する牛肉は、専門家から高く評価され、さらなる肉質の向上に期待を寄せられている。母牛だけが持つ濃厚な旨味を全国に届け、美味しさに共感する人が増えるほど土壌や海の環境も守ることにつながるプロジェクトを目指している。
ヨロンアイランドビーフ事業所のメンバー
◎『ヨロン島育ちの黒毛和牛ヨロンアイランドビーフ』5つの特長
(1)SDGsの取り組み~"廃牛"から"ブランド牛"に~
ヨロン島でセリに出荷される仔牛の血統や肉質は近年高く評価され、9割が「鹿児島黒牛」や「松阪」など全国各地のブランド牛として出荷されているが、仔牛を産む母牛は「廃牛」と呼ばれ、これまでは価値の低い牛だと認識されていた。島で立派に育つ母牛を、特産品の肉としてブランド化させることで持続可能な産業の確立を目指す。
(2)農家の収入改善と基幹産業の推進
ヨロン島ではこれまで仔牛の繁殖を中心に行っており、経産牛は廃牛として10万円から15万円程度で販売されている。事業では、牛農家が約6か月の再肥育を行い、これを事業所で35万円で買い取り、農家の収入アップと新規就農に取り組みむ。
(3)障害者雇用と障害者の収入改善
障害者就労支援B施設の全国平均個人所得は、15000円程度。ヨロン島内の就労支援施設と連携して施設就労者の雇用と収入増加に努める。
(4)水質・土壌・海洋保全と循環型農業の推進
地下水や海洋の水質保全上、家畜の糞尿は処理を必要としている。与論町では堆肥センターを設立して糞尿を堆肥処理して再利用。ヨロンアイランドビーフ事業では収益の一部を寄付することで堆肥化を推進する計画。また、独自の取り組みとして、糞尿にヨロン島固有の土壌菌を配合熟成し堆肥を作り利用することで循環型農業を実践する。
(5)品質改善と加工品の開発
餌(飼料)のさとうきび栽培や加工熟成も行い、餌や肥育の管理を徹底し、肉質の改善と保持に努め、牛肉は、無駄の無いように脂や骨に至るまで加工品の原料とする。商品開発や販売は、全国の企業や小売業が連携して取り組む。
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