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ICTで畜産生産サポート 収益向上を支援 JA全農2022年9月29日

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飼料価格の高騰などで畜産経営が打撃を受けるなか、分娩事故や起立困難による出荷間近の事故などを防ぐことで収益を確保することは一層重要になっている。それをサポートするICT(情報通信技術)機器が畜産現場に導入されている。JA全農が導入を進めてきたおもな機器の機能について改めて整理してみた。

畜産では飼養頭数の増加にともなって畜産農家や農場の従業員が管理する頭数は増え、労働力不足のなかで負担が増えている。農場をサポートするためにJA全農では「ICTは欠かせない」(畜産生産部)として農家のニーズに合わせて導入を推進してきた。

分娩事故を防ぐ

ICTで畜産生産サポート 収益向上を支援 JA全農そのひとつが分娩事故の防止に実績を挙げている「牛温恵」だ。

これは分娩予定日の1週間前から母牛の膣内に体温センサーを留置し監視するシステム。体温の変化を分析し、分娩の兆候を携帯電話やスマートフォンにメールで通知する。

牛舎内に体温センサーのデータを受け取り通信システムへ伝達する機器(親機と子機)を設置することで離れた場所で監視することができる。分娩が近づき体温が下がると農家に準備の必要性を知らせる「段取り通報」が届き、その後、一時破水時に分娩が近いことを知らせる「駆けつけ通報」が届く。毎日の体温変化をグラフで確認することもできる。

農家がいち早く分娩時期を確認し、分娩時に立ち会うことで子牛を助けるなど分娩事故を減らすことにつなげる。開発したリモート社の調べでは導入前の事故率4.0%(初産牛・経産牛平均)が0.2%とゼロに近づいた。

経営上の損失を減らすだけではなく、牛温恵の導入で安心感が生まれ労務時間の軽減にもつながる。分娩に備えて夜間もずっと起きている必要はなくなる。導入した農家からは「計画が立てやすくなった」「ゆっくり寝られるようになった」などの声が寄せられている。

また、最近では農場に設置したカメラと組み合わせて牛の状態を確認する例もある。メールが届くと出先にいてもスマホやパソコンで農場のカメラを確認し、すぐに現場に駆けつけるべきかどうかを判断する。スマホでカメラの位置を操作することもできるという。

全農によると事例はまだ少ないものの、センサーなどICT機器とカメラを組み合わせるなど、より正確に牛の状態を把握し、農家の負担軽減と収益向上を支援する仕組みも検討していきたいという。

牛温計はこれまで繁殖農家での導入が多い。小規模な経営で分娩事故は大きな損失になる。小規模経営を支えるICTとなっている。

起立困難を検知

「ファームノートカラー」も導入を進めてきた畜産のICT機器である。

牛の首に取り付けたセンサーは牛の活動量を測定し人工知能で解析、牛が寝ているのか、エサを食べているのか、さらに発情が来ているかどうかなど、個体ごとに異なる牛の体調変化を検知して効率的な飼養管理につなげる。

データは牛群管理システムのクラウド「ファームノート」と連携しており、事務所にいながらもグラフから個体ごとの発情時期、授精適期などを見ることができる。

繁殖農家では発情検知に活用されている。牛を観察する時間と労力が軽減されるだけでなく、初回の発情発見率向上につながっているほか、分娩間隔の改善によって収益性も向上する。

酪農家では発情検知のほか、牛群の管理に活用されている。牛1頭1頭の分娩などの履歴が記録されており、注意すべき牛を探したり、また経営計画を立てるサポートとなる。酪農家からは牛舎から離れて畑作業を行っている間に発情兆候を見逃すこともあったが、ファームノートカラーで発情発見率が上がったなどの声が寄せられている。 また、肥育農家では起立困難牛の検知に役立っている。出荷直前の牛は800㎏ほどに成長し、なかには起立できず窒息してしまうこともある。それを防ぐために3時間おきに見回る必要もあるなど農家の負担が大きい。その危険をファームノートカラーはスマホに通知する。出荷間近の事故を低減させ収益の確保につなげる。

JA全農ではこれら以外の技術も含め、畜産部門ごとのニーズの違いや、大規模経営ではなく小規模経営でもICTによる省力化、収益性の向上が求められているとして「経営規模などに合った良い技術の提供に努めていく」としている。

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