豚のAI発情検知サービス「PIG LABO Breeding Master」テスト販売開始 日本ハム×NTTデータ2022年10月6日
日本ハムとNTTデータグループは10月12日、共同開発を進めている養豚支援システムの第一弾として、発情検知サービス「PIG LABO(ピッグラボ) Breeding Master」のテスト販売を開始。参画農場を募集する。
畜産業は、他の農業と比べてもデジタル技術の活用が進んでいない。家畜飼育生産業務の全般を支援するシステムの導入・活用は、さまざまな課題解決につながると期待される。ニッポンハムグループとNTTデータグループは、2018年からAI・IoTを活用した「スマート養豚プロジェクト」の一環として、養豚支援システム「PIG LABO」の共同開発を進めている。
「PIG LABO Breeding Master」は、母豚から仔豚、出荷までの全ステージにおける飼育作業をサポートする「PIG LABO」の中で、繁殖を対象とした『発情検知機能』を提供する。熟練の技術と経験を持った飼育員の発情判断ノウハウをAIで再現し、豚舎に設置したカメラから最適な発情を確認。長時間にわたって必要な人による豚の監視作業を大幅に削減し、最大79%の稼働削減効果が期待できる。
また、作業者の熟練度にかかわらず、安定的に高い生産レベルを維持することが可能。 専用のカメラを豚舎に設置することで利用でき、母豚一頭ごとの毎日の発情確率は、PCやタブレットなど、利用者指定の端末から確認できる。
同サービスを使った実証試験では受胎率が1.4%改善し、熟練した飼育作業員の受胎率を上回ることに成功。さらに、人による判定作業が79%削減できるなど、労務削減効果も確認されている。
「PIG LABO Breeding Master」テスト販売概要
両社は今回のテスト販売を通して、サービスの実効性の確認や本格販売に向けて改善し、2023年度の本販売をめざす。また、分娩・哺乳、育成、肥育など、母豚の繁殖から仔豚の育成、出荷までの全ステージにおいて、飼育作業をトータルでサポートするシステムを2029年までに実現することをめざす。
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