サステナブルな酪農経営へ 酪農家と「MDAミーティング」開催 明治2023年2月16日
明治は2月14日、サステナブルな酪農経営への貢献を目指した、同社独自の酪農経営支援活動「Meiji Dairy Advisory」(MDA)における取り組みとして、支援する酪農家との「MDAミーティング」を開催した。
農場経営における人材マネジメントにフォーカスした同社の「MDA」は、農場の作業改善や経営管理技術の向上を通して、酪農に関わる人の成長を支援し、サステナブルな酪農経営に貢献する取り組み。
国内の酪農業は、サステナブルな生乳生産が求められる一方、労働力確保や人材育成などのマネジメントにも酪農家が苦慮している現状にある。「MDAミーティング」は、同社と酪農家とのパートナーシップの強化や、酪農経営における好事例の共有による生産性向上、酪農家同士のコミュニケーションの場を創出するために開かれた。
開催にあたりあいさつする明治常務執行役員の木島俊行調達本部長
同ミーティングでは、映像による「MDA」の概要共有や3テーマに分かれたグループディスカッションを実施。グループディスカッションには、全国から「MDA」でサポートする22人の酪農家が参加した。今年のテーマは、昨年と同じく酪農家への事前アンケートを行い、関心が高かった「中期計画」「チームミーティング」「技能実習生」を用意。また、同社の十勝工場にサテライト会場を設け、北海道の12人の酪農家が集まり、ミーティングに参加した。
「MDA」は、農場経営における人材マネジメントにフォーカスし、農場の作業改善や経営管理技術の向上を通して酪農に関わる人の成長を支援することを具体的なプログラムで、2018年から開始。日本国内の生乳生産量は1996年をピークに20年以上にわたり"減少"している。それを象徴する出来事として2014年にはバター不足の問題が発生し、「スーパーからバターが消えた」という事実は日本全体に大きな衝撃を与えた。
明治グループは、この問題が起こる前から生乳生産量増加の施策を数々試みてきたが、このバター不足問題を一つの転機として施策をさらに強化・進化させる方向へと舵を切り、2015年から同社酪農部のメンバーと、グループ会社である明治飼糧が協力。酪農現場へ頻繁に足を運び「生産量が増えない原因」を徹底的に分析した結果、根本的な原因として、エサのあげ方や牛の飼い方など飼育に関する技術的なものだけではなく、「働く環境」や「働き方」など、「人」に起因するものであることがわかった。
これを受けて2016年から3年間、酪農先進国であるデンマークから講師を招き、人の働き方に関するセミナーを開き農場経営におけるノウハウを蓄積してきた。
酪農に関わる人びとが、やりがいを感じながら働ける農場にすることや、無駄をなくし作業を効率化して負担を減らすこと、農場のあるべき姿を一緒に描きながら農場の経営陣やリーダーの成長を支援することなどの取り組みに加え、「MDA」は「人権」「アニマルウェルフェア」「温室効果ガス」へも活動の領域を拡大し、「サステナブルな酪農経営」の実現を目指す。
十勝サテライト会場の様子
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