飲用向け処理量 今年度最大の減少率 Jミルク2023年3月10日
Jミルクは3月10日、需給短信を発表した。1月の飲用向け処理量は今年度最大の減少率で「底堅い需要拡大が必至」と呼びかけている。
1月の生乳需給実績は、飲用等向けが前年同期比▲4%と今年度最大の減少率となった。
一方、生乳生産量についても北海道、都府県ともに今年度最大の減少率となり、全国合計で同▲4%となった。生乳生産量が飲用等向けを上回って減少したことから、乳製品向けは前年を下回った。
2月の全国指定団体受託乳量の速報値では1月よりも減少率が拡大しており、前年比▲5~6%で推移している。3月以降の生産量も前年を大きく下回って推移するJミルクは見通している。
乳製品向けの生乳仕向け量が減少していることから脱脂粉乳は7月以降、バターは9月以降生産量が減少している。
バターは業務用需要が回復傾向にあるため在庫量は前年よりも減少した。脱脂粉乳は全国で協調した在庫解消対策とホクレンの対策で推定出回り量の増加もあり、在庫量は前年に比べ減少した。
ただ、脱脂粉乳は高い在庫水準が継続しているため在庫対策を含めた需要確保策による在庫消化が不可欠となっている。
こうした状況のなかで1月の外食支出金額は前年より大きく上回っており今後も業務用需要の拡大が期待されるとする。一方で食料全体への支出金額は値上げを背景に家計調査で6.8%増となっているが、牛乳乳製品に対しては2.2%増にとどまっており、家庭用の消費低迷が見られる。
今後、全国の生乳生産量がピークに向かっていくなかで、春休み期間には学校給食が休止となり飲用需要が減少するため、Jミルクは「家庭用を中心に底堅い需要拡大を実行していくことが必要」と強調している。
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