「養鶏ブロイラーの体重推定AI」実用性能を達成 アクト・ノード2023年4月12日
株式会社アクト・ノードは4月12日、クラウドアプリ「アクト・アップ」の『ブロイラー体重推定AI』の精度とデータ活用機能が計測誤差3%以下となり、実用レベルに到達したことを発表。天井に設置したWebカメラでニワトリの体重を自動計測し、日単位で体重の変化が把握可能になる。
『ブロイラー体重推定AI』機能は、これまでクラウドアプリ「アクト・アップ」のベータ版機能として提供してきたが、ブロイラー生産者による実用評価を得て、AIの推定精度やデータ活用機能が生産管理の観点でも十分に有用なレベルとなった。すでに利用可能な「温湿度」や「飲水量」センサーに加え「体重」データが正式版として利用できるようになる。
アプリで記録する「死鳥数」、センサーで取得する「温湿度」「飲水量」に、AI推定を用いた「体重」データを加え、毎日自動で生成されるグラフやレポートで状態の変化や比較できるようになる。また、自動記録されるデータを使った管理により、生育中のブロイラーの早期異常発見や改善を効率的に行なえ、生産品質の向上と安定化を実現する。
ブロイラーの体重計測は人手で行われており重労働の一つ。計測も1つの鶏舎(4000~2万羽を飼育)で10~20羽と少なく、重くて遅い個体が捕鳥されやすいことから「平均体重の推定精度があまり高くない」「重労働で計測も週に1回が限界」などの問題がある。
アクト・アップの「ブロイラー体重推定AI」は、鶏舎の天井に設置したWebカメラで撮影した画像からブロイラーの体重を推定し記録。ブロイラーの育成期間である約50日の間、カメラで連続して写真を撮影(1日あたり1440枚)し解析と体重を推定する。1時間あたり平均246羽の鳥を検出し、さらに統計処理を行うことで精度の高い平均体重の推定が可能となる。
また、AIにより体重計測が自動化されるだけでなく、カメラにランダムに写る個体を計測の対象とするため、統計的にもより精度の高い平均体重の推定が可能。導入生産者がAIにより推定された体重を評価した結果、出荷体重と比較し計測誤差が3.0%以下となっていることが確認された。
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