牛の繁殖改善へ 子宮内細菌叢と受胎の関連性判明 岡山大学、NOSAI北海道など2023年5月22日
NOSAI北海道の八木沢拓也係長と岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)の内山淳平准教授、北海道大学大学院獣医学研究院の市居修准教授、片桐成二教授、麻布大学獣医学部の村上裕信 准教授の研究グループは、ウシの子宮内膜組織生検のために採材した検体を用いて、ウシの子宮細菌叢を解析。その結果、子宮内細菌叢は農場ごとの飼養管理の違いで異なる細菌叢を形成し、受胎性と関連して変動することを明らかにした。同研究が進むことで、低受胎の原因を診断するための新たなアプローチ方法として子宮マイクロバイオーム検査が確立され、畜産現場における繁殖管理の改善に寄与することが期待される。
ウシの受胎性に関連した子宮内細菌叢解析で明らかになったこと。
(A)給餌管理、飼養形態により子宮細菌叢の形成は異なる。
(B)低受胎になると子宮内細菌叢において悪玉菌群が優勢となる
同研究グループは、ウシの子宮内細菌叢と受胎との関連性を見出した。受胎性の低下は、ウシが分娩して搾乳がまた可能となるまでの期間が延長することで飼養コストの増大につながり、酪農家への経済的負担を大きくする。
今回、農場の飼養管理の違いで子宮内細菌叢が異なること、また、受胎性に関連して子宮内細菌叢が変動することが判明。同研究成果は、ウシの低受胎を早期診断できる技術を開発できる可能性があり、受胎性の改善に向けた飼養管理方法の提案など、酪農の繁殖における諸問題の解決が期待される。
同研究成果は4月26日、アメリカ微生物学会の雑誌『Microbiology Spectrum』のResearch Articleとして掲載された。
重要な記事
最新の記事
-
耳開げ、正月、小正月【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第322回2024年12月26日
-
年末商戦の締めくくりは梅【花づくりの現場から 宇田明】第50回2024年12月26日
-
リジェネラティブ農業 テーラーメイド化軸に 「健全な土」から バイエルクロップサイエンス・大島美紀社長に聞く(1)2024年12月26日
-
リジェネラティブ農業 テーラーメイド化軸に 「健全な土」から バイエルクロップサイエンス・大島美紀社長に聞く(2)2024年12月26日
-
「年末年始のなす消費拡大フェア」熊本・福岡の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年12月26日
-
2025国際協同組合年に賛同する個人・団体の名簿を公開 全国実行委員会2024年12月26日
-
グテーレス国連事務総長の国際協同組合年に向けたビデオメッセージを公開 全国実行委員会2024年12月26日
-
国際協同組合年全国実行委員会が代表・副代表の年始あいさつ動画を提供2024年12月26日
-
福島県産ブランド米「福,笑い」WEBショートフィルム「おじいちゃん篇」公開2024年12月26日
-
過去最多の出店数 知多半島農業マルシェ「にこもぐ」27日に開催 愛知県半田市2024年12月26日
-
2024年度研修No.14「日射比例式灌水システム作成実習」開催 千葉大学植物工場研究会2024年12月26日
-
「日本酒イベントカレンダー20254年1月版」発表 日本酒造組合中央会2024年12月26日
-
肉おじさんが監修「金華豚生ハンバーグ」「焼ハンバーグ」新発売 平田牧場2024年12月26日
-
西アフリカの難民キャンプに「クリスマスチャリティ」衣類など約1万点を寄贈 共栄火災2024年12月26日
-
佐賀県で初開催「第26回全国農業担い手サミット」最新型農業用ドローンを展示 セキド2024年12月26日
-
規格外しいたけ活用 ファンデリー「旬をすぐに」新メニュー発売 NTTアグリテクノロジー2024年12月26日
-
宴会需要も緩やかに回復 外食産業市場動向調査11月度 日本フードサービス協会2024年12月26日
-
伊勢崎市の中学校でSDGs特別授業実施 パルシステム群馬2024年12月26日
-
サステナブルガストロノミーの実現へ 情報webメディア「うけもち」開設 あぐラボ2024年12月26日
-
AI搭載キュウリ収穫ロボット「Q」新デザイン発表 埼玉県で画像データ収集開始 AGRIST2024年12月26日