国の緊急酪農対策事業でプログラム作成ミス 補助金4550万円過払い 農水省など謝罪2023年5月26日
配合飼料価格の高騰で苦しむ酪農家を支援する国の飼料価格高騰緊急対策事業で、補助の対象となる牛を抽出するプログラムにミスがあり、全国で2349戸の生産者に対して計約4550万円の過払いがあったことが分かり、5月26日、農水省とプログラムを作成した独立行政法人家畜改良センターが謝罪した。
同事業は、ウクライナ危機などで配合飼料が高騰する中、国産粗飼料の利用拡大などに取り組む生産者に牛の頭数に応じて、1頭1万円(北海道は7200円)の補助金を交付する内容。
同省の説明によると、制度の対象となるのは、26か月齢以上の経産牛で、令和4年4月1日時点か10月1日時点のうち少ない方の頭数。家畜改良センターが牛個体識別台帳からデータを抽出してJAなどを通じて生産者に対象頭数を連絡し、申請を受けつける流れとなっていた。
ところが同センターの担当職員が抽出プログラムを誤って作成し「基準日からデータ抽出作業日」までに経産牛となった牛も抽出してしまったため、全国で計2349戸の生産者に対して5602頭分、計4554万8000円の過払いがあったことが分かったという。
同省はこれを受けて過払いがあった生産者のうち、同事業の第二期対策でも補助金を申請する生産者に対しては過払い分を差し引いて支払い、第二期対策で申請しない生産者には返還をお願いするとしている。同省は「第二期で申請しない方の中には離農された方もいると思われ、大変心苦しいが、返還へのご理解をいただきたい」と話している。
また、同センターは「関係者の皆様に多大なご迷惑をおかけすることとなり、深くお詫びするとともに再発防止に努めてまいります」とのコメントを出した。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(119) -改正食料・農業・農村基本法(5)-2024年11月23日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (36) 【防除学習帖】第275回2024年11月23日
-
農薬の正しい使い方(9)【今さら聞けない営農情報】第275回2024年11月23日
-
コメ作りを担うイタリア女性【イタリア通信】2024年11月23日
-
新しい内閣に期待する【原田 康・目明き千人】2024年11月23日
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日